野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

Evernote大活躍

盆休みは実家でのんびりと過ごす…
なんてのは幻想だ。なんでこんなに忙しいのだ。いや別に忙しいわけじゃない。片付けなければならない(というより処理できる)用事の量なんて知れている。ただ、おそろしく効率が悪いだけの話だ。
老いた両親の行動をみているとよくわかる。結構なんやかんやと忙しくしている。しかし、今やろうとしているその用事は、今やるべきことなのか?というより、本当に片付ける必要のある用事なのか?いや、とてもそうは思えない。物事の優先順位というものが、壊滅的に狂ってしまっているのだ。挙句、今すぐやらないといけないことについての準備は全くできてない。あれはどこに行った、これが無い、と大騒ぎになる。

盆には坊さんが拝みにやって来る。その時に何と書いていくら渡すのだ、と父親が言う。こういうことがあるのでEvernoteにメモをしている。それは「お布施」だ。で仏壇もお盆仕様にセットアップせねばならない。大丈夫、それも10年ほど前に写真を撮ってある。経机を組み立てながらその写真を見ると、なんだこの紫色の布は。

こいつを探し出すのにまた一悶着あったのだが、その辺はもう良い。そんなことより、この布を何と呼べば良いのだ、と気になって「仏壇 布」でググってみたら、えらいもんですな、そんなんでちゃんとわかるのだ。これは「打敷」と呼ばれるものだ。浄土真宗本願寺派真宗大谷派は逆三角形の「三角打敷」というものを使うようだが、「その他の宗派」である当家においては通常の四角形のものを使用する。
てなことをやっていると、あっという間に1日は過ぎて行くのだ…

なんでアンタら昨日のうちに移動しとかないんだ

鳥取の実家に帰ろう、と朝10時に家を出た。すでに中国自動車道は渋滞しているようだ。吹田あたりで乗ってもその後ずっと西宮の咲きあたりまで渋滞してるんだったら池田で乗ればよかろう、とそのまま中央環状線を走って池田まで行ったらあんた、入り口がどえらい渋滞で。こりゃいかん、とさらにR171で宝塚に向かうのだが、もちろんこういう時は混んでいて、おなじみ軍行橋あたりは大渋滞、そしてR176に戻ると、そこから宝塚インターチェンジ入り口までの数kmなんぞ、ちーとも動きゃしねえ。高速に乗れたのは家を出てからゆうに2時間以上が経過した後だ。吹田を過ぎたあたりの中央環状線をちんたら走りながら、横目で中国自動車道の渋滞情報を見たら「西宮北まで90分」だった。つまり、混んでても吹田から乗った方が良かったってわけだ。高速料金払って渋滞路に入るなんてのはどうも心理的には抵抗あるが、冷静に考えればそちらの方が得策なのだ。
さて高速に乗ってしまえばこっちのもので、西宮を過ぎればいつも通り順調。加西サービスエリアのトイレはけっこう混んでいたけども。
鳥取に入ったら河原あたりでちょいと寄り道して、えばこGOHANでお昼をいただくのであります。時間が遅かったので、残念ながらご飯が無くなってしまっていたのだが、じゃご飯無しで良いので適当に、とお願いして。

なんかスペシャルな感じで良いではないですか。美味しゅうございましたですよ。
で実家に到着したのはもう夕方。やれやれ。
老いた両親の住む実家は荒れ放題だ。明日から忙しくなりそうですな。

"Ethnological Forgery Series"を略してE.F.S.

昨夜はちょっと調子に乗りすぎました。はっきり言って二日酔いっす。頭痛いし気持ち悪い。朝はプチ廃人。こんな日の昼メシはカレー。CoCo壱番で2辛にしてみました。よりによってCoCo壱かよ、てなもんですが。

ところで、CANの"Flow Motion"というアルバムについて。

Flow Motion

Flow Motion

ZTTは関係ないのだけど、先日のZTT祭りで一緒に購入した。
CANって妙なバンドよね。通好みというか、ある筋からは異様に評価が高いけど。ニセ民俗音楽シリーズ、E.F.S. No.59とか言って、お前らふざけてんのか、と思うけどこれがまたなかなか良いのよね。初めて聴いたのは1曲めの"I Want More"で、このギターのカッティングが妙にカッコ良くて。んでその続編っぽい"……And More"がさらにまたファンキーで。ちょっとエレクトリック・マイルスに近い雰囲気もあったり。これでもCANのアルバムの中ではかなりポップな部類に入るっていうから恐れ入る。こんな怪体なバンド、どこが良いのかね?
…まあわたくしけっこう好きなんですけどね。

ポルチーニでアランチーニ

たまには福島あたりで飲もうぜ、てなわけで行ってまいりました。

で久しぶりにポルチーニ。並ばんと入られへんかなと思っていたら普通に入れた。というかこの店、予約できるようになってたんやな…

ポルチーニ来たら、何も考えずとりあえずは前菜10種盛りですわな。で、あと何にするんだ、てんでアランチーニ。

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いやー、美味いすわ。

さらに熟成肉ビステッカ。肉だ肉。

でなぜか南森町へ移動。久しぶりにシラタキにて、店主のウンチクを堪能する。しかしまあどのワインも、ハズレというのがございませんな。恐れ入りますわ。

ちなみに店のBGMにはブラームスの間奏曲と狂詩曲がかかっていた。誰が弾いてるのか訊いてみたところ、アファナシエフなんだそうだ。なんか、以前にもここでアファナシエフを聴いたような気がするな…

ちょっとシラタキで調子乗りすぎたかもしれない。

で茨木に戻りJR茨木界隈の某所にてクールダウン。はいすっかり泥酔です。良いんですよ明日は休みなんだから…

文月と書いてふみかと読む

さる筋から「読んでみてください」と、この『うてるす』という本をお貸しいただきまして。

ちょっと長めの短編小説、表題作の『うてるす』と『駅前三丁目』の2篇。
うてるす、とはつまり子宮、ですね。その言葉に象徴されるように、良くも悪くも女性であることの面倒くささ、みたいなものを、割と剥き出しに突き付けられている感じ。男性であるわたくしが読むと、何となく落ち着かない気分にさせられる。あまり自覚していない、内なるミソジニーを刺激され、それと向き合わせられるというか、ある種の踏み絵的な作用があるのかもしれない。
おそらく作者自身でもまだ、うまく片付けられない葛藤みたいなものがあったりするのでしょう。いやまあ、知らんけど。フランス文学研究者の鹿島茂せんせは「文学者とは葛藤を自己表現として解決しようとする者である」っておっしゃってますからね。
けっこうヘヴィな内容も含み、そして適度に不快感も与えてて、なかなか良い感じではないかと思うのですよ。

Mさんこんな感じでよろしかったでしょうか。

12インチシングルなんかもあったんだぜ

80年代ZTTと言えばFrankie Goes To HollywoodにThe Art Of Noise、そしてちょっとマイナーかもしれないけどもPropaganda、だと思うのですよ、個人的には。なので、ZTT祭りにはもちろんPropagandaも参加してもらう。
てことで購入したのは"A Secret Wish"。

A Secret Wish

A Secret Wish

今ちょっと調べて初めて知ったのだけど、ZTTとは版権問題がこじれて契約を破棄し、バンドは活動停止状態、てなことになっていたのですね。で後にボーカリストを加えてヴァージンからアルバムを1枚出したと。ZTTからはもう1枚、"Wishful Thinking"というアルバムが出てるけど、そっちはリミックスなので、ZTTで出したアルバムは実質この"Secret Wish"のみ、てなことになるんじゃなかろうか。つまり、ほぼ一発屋
久しぶりに聴いてみて思ったけど、意外とポップ。こんなんだったかな?と戸惑うぐらいに。とはいうもののドイツのバンドらしいそこはかとない陰鬱さも残しつつ、ですけどね。
うわあやっぱり今聴いてもスゴいなあ、てのは残念ながら無い。当時を思い出して懐かしくも、実はならない。あんまり覚えてないのだ。けっこう聴き込んだつもりだったけど、そうでもなかったのかな…
これはたぶんアレだな、マブゼ星人に記憶を操作されているに違いない。

シカオくんES-335弾くのかね

まもなくWOWOWで連続ドラマ『プラージュ』が始まると。スガシカオが役者として出演、てことで注目しているわけですが、だいぶ前から誉田哲也さんによる原作が書店で平積みになってますな。

プラージュ (幻冬舎文庫)

プラージュ (幻冬舎文庫)

ちょっとヘボい感じの若者・貴生くん(ドラマでは星野源ちゃんね)が、ふとしたはずみで覚醒剤で逮捕されてしまい、執行猶予だけども仕事をクビになり、おまけに家が火事になって焼け出され、と散々な目に遭ってたどり着いたのが「プラージュ」というシェアハウス。そこの住民てのがまた、揃いも揃ってワケありな感じで… てな話なわけですが。
姫川シリーズやジウシリーズみたいにやたらグロいわけでなく、また武士道シリーズみたいなサワヤカなお話でもなく、これまたちょっといつもと違う路線ですか。といいつも、実はちょっとだけグロいとこあるけど。誉田さんてどうしてもやめられへんのかね、こういうの。
誉田哲也作品にはありとあらゆる種類の犯罪者が登場するわけだが、この「前科者」に対する社会の視線とか関わり方、みたいなものに丸ごと一冊フォーカスしている、という点でもちょっと珍しい。
カタギの人たちだって、何かの拍子に「前科者」になってしまうことがある。貴生くんみたいなうっかり八兵衛も「前科者」になると、前科十数犯のハードコア凶悪犯罪者と同じような扱いを受けるんだぜ、というお話。
終盤にはおっとそう来ましたか的な展開もあり、そのネタをすでに知ってしまっているのだが、それでもなお、ドラマも楽しみでございますな。