野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

546キロカロリーでした

アメリカのホテルのアメニティに、スリッパなんて気の利いたものは無い。しかるに今回はエコノミーで行くのだから機内のスリッパを持ち帰るわけにもいかない。仕方がないので携帯用のスリッパを持ってきたわけだが、ホテルにチェックインしてからおもむろにスリッパを出してみたら
節子、それスリッパやない、枕や。
ってあんた、そら殺生だっせ。

レドモンドのこの時季には滅多にないことに晴天が続いているし、連日高カロリー食を貪っているし、ええ加減ここらでひとつ。という感じで朝飯前にびゃーっと7kmほど。

うむ、けっこう寒いな。天気良いけどね。川面に霧が立っとります。
帰ったらもう大阪は春かな。

今夜はMack&Jack'sも

晩飯食べて部屋に戻って、いつの間にか気を失っていた。結局1時ぐらいに目が覚めて、そこからはちゃんとベッドに入り、普通に朝まで寝ることができた。初日の晩なんてのはまあ、そんなもんだろう。
2日目の本日、晩飯どうするよ?というと同行者のH君はホテルのバーで飲めるTrickster IPAとハイカロリーな食事がすっかり気に入ったようなので、今夜もそこで食べることにした。
ということでやっぱりバーガー。

フレンチフライだと完食はまず無理なので、サラダにしてもらうのがコツだ。
ジェットラグは2日目の夜が勝負ですよ。

やっぱり美味いねTrickster IPA

悪天候のため成田を出るのが1時間ほど遅れたようだが、途中でがんばってほぼオンタイムでタコマ着。3月のシアトルなんてまだまだ雨が多いと思っていたけど、意外と良い天気だ。同じスターアライアンスでもUAあたりに比べれば格段に快適なANAのエコノミークラス、とはいうもののあまり眠れなかった。ちとしんどいがそのままオフィスへ。まあ今日は大した予定は入れてない。ウォーミングアップだ。2〜3時間ほど仕事してホテルへ戻った。今回は総勢3名での出張だがみんな疲れているので、ホテルのバーでビールを引っ掛けながら軽く食事をすることにした。いや軽くと言ったって、Seared Ahiとフィッシュ&チップスとナチョスを3人でシェアする、というわけで決して油断はできない。とくにナチョスは危険だ。

が、楽勝とは言えないものの、無事に完食できた。よくがんばったぞオレたち。

ちょっと炭水化物摂りすぎかも

昨日、車で買い物に行ったのだけど、これでもかというぐらいな車体の汚れぶりをさすがに見かねてガソリンスタンドで洗車機に通したら、今日は雨、ときたもんだ。ありがたいねまったく。
本日より1週間のアメリカ出張。昨年の4月以来だから、ほぼ1年ぶりですわな。
アップグレードポイントはたまっているのだけど一番安い予約クラスのチケットのため、アップグレードができない。くそー。
それにしても16時ぐらいの成田のラウンジの混み具合ってのはもう、尋常じゃないね。食べ物があちこちで品切れを起こしている。スシバーは長蛇の列。食べ物が補充されても皿がない。皿がないもんだから、焼きそばを取るトングを置くための長方形の皿を使ったヤツがいたようで、トングを置くところがない。そりゃもう大変ですよ。でも今回はエコノミークラスでたぶん機内食はほとんど食べないだろうから、ここで食べとかないと。
それでも1時間ほどすると、今度はもうガラガラになる。というかわたくしもそろそろ搭乗の時間だったりする。ほなぼちぼち行ってきます。今回はちゃんと寝られるかなあ。

どの辺がペンギンなんや

Facebookなんかを見ていると、宣伝のポストについ乗せられてしまうことがある。つい先日も、「マンチェスター発のアコースティック・エレクトロニカユニット、GoGo Penguin」なんていうのがあって、なんだそのふざけた名前、ていうかアコースティックなのにエレクトロニカって何言ってんだお前。などと思いつつその動画を見たら、これええやんけ、とあっさりヤられてしまったと。で彼らの"A Humdrum Star"という最新作を入手してみたわけです。

A Humdrum Star

A Humdrum Star

本来エレクトロニカってのは電子楽器を使うもの、と思っていたがWikipediaを見てみるとその中には「生楽器系」などという分類もあり、しかも現在ではこちらが主流になりつつあるってんだから驚いた。フェネスなんかはこちらに分類されるんだそうで、いやでもあれって生楽器だったのか?
けれども実際、このアルバムだって、先入観なしになんとなく聴いたら、アコースティックだとはなかなか気づかないかもしれない。それぐらいにエレクトロニックな音。ピアノとベースとドラムだけなのに。実は彼らの昔のアルバムも視聴してみたのだけど、ここまでエレクトロニカっぽくはなかった。どちらかというと、ちょっと上原ひろみのトリオ・プロジェクトっぽい、ジャズよりの雰囲気。それを生音だけでこんな感じにして、単調な中に心地良いゆらぎのようなものがある、なんとも中毒性の高い作りになっているのだな。何だかよくわからんが、すごいヤツらだな。

やっぱりスルメの天ぷらよね

いずれ調査をしなければと思っていた、心斎橋の「日本酒 うなぎだに」に、いつもの整骨院のついでに行ってみた。
立ち飲みだと思っていたが、半分ほどの席には椅子もある。入ったときに客はわたくしの他に1人だけであった。とりあえずは生ビールを注文し、選べる付き出しの中からポテトサラダを指定して、作戦を考えた。日本酒のメニューは無く、冷蔵庫にある現物を見て注文するのだ。うむ、風の森だな。あと、スルメの天ぷらとシシャモ。

なかなか結構である。2杯目は篠峯だ。いやあ、これもなかなか。ちなみにこの2杯目に行くころには、店はほぼ満席に近い状態になっていた。

酒を持ってきてくれた店のおばちゃんが、「奈良で攻めますねえ」と。おお、そう言われてみれば確かに。別に意識していたわけではないのだけど。じゃ次は春鹿でも?と思ったが見当たらないので、奥播磨にした。

あとおでんの大根と厚揚げも。「今度は兵庫に行きましたか」とおばちゃん。もうええっちゅうねん。
おでんのサイズが想定よりずいぶんと大きく、お腹いっぱいた。酒も3杯で、ええ塩梅になっている。というあたりで調査終了。なかなかええ店である。また来なければ。

また引っかかってもた

表紙にどどんとエマニュエル・トッドの写真が出ていて、『世界の未来』なんていうタイトルがついていると、「お、トッドの新刊が出たな」なんて言ってついうっかり手を出してしまうお調子者が世の中にはけっこういるんだと思う。自慢じゃないがそのうちの一人はこの俺様だ。

世界の未来 ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本 (朝日新書)

世界の未来 ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本 (朝日新書)

中身をよく見ると、「朝日地球会議」での講演とインタビューを集めた本だ。もちろんトッドもしゃべっているが、だいたい1/4ほど。民主主義とポピュリズムに関してピエール・ロザンヴァロン、資本主義の限界についてヴォルフガング・シュトレーク、そして格差と分断の克服というテーマでジェームズ・ホリフィールド、という、わたくしなんぞは聞いたことのないような面々が語っておられるわけだ。しかるに朝日新書は通常の装丁に加えて、トッドの写真と名前がひときわ目立つように大きく印刷した(下1/3ほどのスペースに他の3名は押し込まれている)表紙を特別に作り、書店で平積みにするわけだ。まったくもってあざといというか小賢しいというか。まあ騙される方が悪い、というか別に騙してもいないのだろうけど。これ、朝日新書のいつもの手口だよなあ。こういう阿漕な真似をしときながら「資本主義の限界」について語るのもなかなか味わい深いものがございますね。
トッドの講演は、2016年のアメリカ大統領選の少し前、誰もが、起こり得ないこと、あまり趣味の良くないシャレとしてしかそれについて語らなかった時に、十分に可能性のあること
、あるいは歴史の必然として「トランプ大統領」について論じていたものだ。
まああまりトッドを予言者のごとく持ち上げるのもどうかと思うが… すごいですね。まったく、「4私たちはどこに行くのか」という感じだ。
その他の3人の話もなかなか面白かったのですよ。
特にピエール・ロザンヴァロンの民主主義とポピュリズムに関する話とかね。行政権力が政治の中心を占めるようになるにしたがい、選挙によって選ばれた権力は、一般意思を代表する能力を減じていったという指摘とか。選挙の結果は権力を正当化するのか?という疑問も含め、ちょっと最近なんだかモヤモヤしていたものにヒントを与えてくれる気がするのよね。
また騙されてしまった(騙してないって)けど、まあ面白かったからよしとしましょう。