野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

老兵というほど枯れてない

僕の記憶では、今日(もう昨日か)3月16日は父方の祖母の命日。そして本日(3月16日のことね)、母方の祖母が亡くなったと連絡があった。何という偶然か。父方の祖母が亡くなったのは3年前のことだが、TVや新聞で見かけるたび、その祖母のことを想い出させたのが、野中広務・元自民党幹事長。何となく似てるのだ。といってもこの人も引退してしまって、最近ではほとんど見かけることは無い。だからというわけではないけど、「老兵は死なず」を読んだ。

老兵は死なず―野中広務全回顧録 (文春文庫)

老兵は死なず―野中広務全回顧録 (文春文庫)


政治家のヒトたちっていうのは、なんだかワケのわからん事ばっかり言ってるようだけど(そう思ってるのはわたしだけなのでしょうか?)、実は色々と考えてるんだ。アホばっかりか、とつい思ってしまうけど、そうでもないんだ。みんなそれなりに高邁な理想を掲げていたり、自分なりの大義にもとづいて行動しているのだ、多分。どこまで真に受けて良いのかわからないけど、この本を読めばそう思えてくる。
90年代の初頭から昨年ぐらいまでにかけて起こった、色んな事件、政局は、実はこんな事情があったり裏であんな事になってたり、ていうのが盛りだくさんで、なかなか面白い。特に、「加藤の乱」、それから北朝鮮との国交正常化交渉のあたりの話は、ちょっとドラマティックですらある。
それにしても政治家っていうのは元気だね。体力勝負な部分が相当あるんだろうな。野中さんも、健康のために毎朝腹筋を30回し、朝晩足の裏を肉叩きで300回叩いてるそうだ。なんともはや。
野中さん、末永くお元気で(いやマジで)。