野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

長崎はずっと晴れだった

 今週は夏休みなので、2泊3日で長崎へ旅行に行きました。事前の情報によれば台風7号が接近中で、27日に上陸の見込み、週間予報では長崎はずっと雨または曇りでした。こいつあどうしたもんかと心配していましたが、幸いにして台風の進路は東に逸れ、3日間ずっと快晴に恵まれました。

川棚

 初日の旅程は、まず長崎の大叔父・大叔母の表敬訪問です。今回初めての試みです。長崎空港からハウステンボス行きのバスにのって、ハウステンボスのひとつ手前、川棚バスセンターで下車しました。家をさがすのにはちょっと苦労しました(というか近所まで行ってから電話した)が、なんとか無事に到着し、お昼をごちそうになりました。近所の中華料理屋から長崎名物皿うどんとギョウザの出前を取ってくれていて、それをいただいたわけですが、やはり「若い人は沢山食べる」と思ってますから、かなり量があります。「遠慮せんともっと食べんね」とすすめられるままに食べ、またビールまで出てきてこれも「遠慮せんともっと飲まんね」です。いや遠慮はしてませんが、実力が… いずれにしても、歓迎していただきました。昼間のビールはこたえますね。大叔父は医者にとめられてるらしいのですが、ぬるいのはちょっとぐらいなら飲んでも良い、ということで2本ほど飲んで(本当に良いのか?)、そのまま昼寝体制です。結局2時すぎにおいとまし、JR川棚駅まで歩いて行きました。

長崎

 1時間ほど電車に乗って、JR長崎まで。駅を降りて、外に出たとき帽子をかぶろうとしたら、帽子が無い… 結局後でわかったのですが、JR川棚駅の待合室に忘れてました。待合室で電車を待ちながら居眠りしてて、電車が着いたときに慌てて乗ったので、そのまま置き忘れてしまったのです。まぁとりあえず路面電車を乗り継いで、ホテルに行き、チェックインしました。昼食を大量に食べ、ビールを大量に飲んだので、まだちょっとお腹が苦しい状態なので、とりあえず部屋で一休みです。しばらくダラダラと過ごし、日も暮れてきたところで、外出しました。中華街を抜けたところにダイエーがあるので、そこで帽子を買いました。990円。ちんたら歩きながら戻ってきて、ホテルの近所の「長崎水辺の森公園」を散歩し、不思議な事にお腹も空いてきた(そりゃ午後9時にもなれば、ね)のでそこの「水辺の公園レストラン」で食事をしました。長崎名物はあまり関係なく、イタリアンフレンチという「一体どっちやねん」な感じの節操無さですが、でも「地魚や季節の野菜を使ったカジュアルな洋食」だそうで、なかなかイケましたよ。

市内を散策

 さて2日目が本番です。ホテルの近所は、わりと歩いてまわれるような観光ポイントが点在しています。というわけで、手始めに大浦天主堂、そしてグラバー園へ行きました。このグラバー園には、マリア・カラスが来日したときに記念に植樹したオリーブの樹がある、ということでしたが、その樹はもう枯れてしまってました(そんなんで良いのかよ)。グラバー園を出たところで、さらにちょっと上のほうに展望台(名前忘れた)がありました。ついでなのでこっちにも上がってみたのですが、これがかなりキツい。急な坂と階段がいつ果てるともなく続く、という感じでした。それでもなんとかてっぺんまで登ったら、さすがにこれは絶景で、長崎市内が一望できます。そこから道に迷ったりしつつグラバー園の入り口まで降りてきて、グラバースカイロードというのを通ってみました。これは要するに、エレベータなんですね。エレベータは2つあって、高い方は普通の垂直エレベータ、下の方にあるのは珍しい斜行エレベータでした。なかなか楽ちんですが、そりゃあこんなところに住んでたら、エレベータでもないと大変でしょうなぁ。エレベータで坂を降りたら、次は孔子廟です。この建築物自体もなかなか壮観なのですが、併設されている中国歴代博物館がなかなか見応えあります。始皇帝の馬俑なんかを見ると、国産の埴輪なんかより随分細工が細かいように思いました。やはり、中国4,000年の歴史は侮りがたし、といったところでしょうか。
 この時点ですでに午後1時を回っています。有名なオランダ坂を経由し、昼食のため中華街へ行きました。今回の旅行は、途中の行動は完全にフリーですが、一応ツアーになっています。で、このツアーには「無料ちゃんぽん券」(または路面電車一日乗車券)がついています。というわけで、前日の昼に皿うどんをしこたま食べたにもかかわらず、ちゃんぽんと皿うどん(さすがに半分ずつだけど)、さらにチャーハンを食べました。ついでにビールもね。正直あまり期待していなかった(無料ちゃんぽんだから)のですが、実際はかなり美味でしたね。ちゃんぽんのスープがわりとあっさりめで、あまり食べた事無い感じでした。

龍馬が行った

 昼食を摂って一休みした後、今度は風頭公園へいくことにしています。ここには坂本龍馬像があるとか。「なんで長崎に坂本龍馬像が?」と寝ぼけた事を考えていましたが、長崎といえば龍馬の主な活動の場のひとつではないですか。竜馬がゆく〈6〉 (文春文庫) 参照。長崎の地に亀山社中(後の海援隊)を作り、長崎の英国人商人トーマス・ブレーク・グラバーから銃と軍艦を買ったということになってますがな。そう、グラバー園のグラバーさんですよ。昔読んだのになぁ。覚えてないんだな。
 風頭公園まではさすがに歩けないので、バスで行きました。バス停から目的地までがちょっとわかりにくくて迷いましたが、なんとかたどり着きました。龍馬像でかっ!すぐ近くには、「竜馬がゆく」記念碑があります。前記の第6巻、文庫版の65ページの部分が刻まれてますね。ここから市街地へ降りて行く狭い道には、「龍馬通り」という名前がついてます。途中に亀山社中跡もありますが、ここはボランティアの人たちによって運営されているせいか、平日は開いてません。それにしてもきつい坂と階段だらけ、おまけに狭い道幅で、自動車はもちろん、バイクや自転車だって使えません。火事でもおこったらどうするんだろう。などと考えながら、眼鏡橋のところまで降りてきました。ここでおばあちゃんが屋台でアイスクリームを売ってたので、買って一休み。アイスクリームというより、スタイルとしてはソフトクリーム(コーンに乗ってる)、味はシャーベットでしたけどね。どうやらこれも長崎名物のようです。あちこちで同じようなおばあちゃんと屋台を見かけました。さてこの時点で夕方5時前でした。余力があれば今度は「稲佐山展望台」というのにロープウェイ乗って行こうかという予定にしてましたが、さすがに炎天下歩き回ったのと、高いところはもうお腹いっぱい、という感じだったので路面電車に乗ってホテルへ帰りました。
 とりあえずシャワーを浴びて、一休み、というか軽く2〜3時間ほど寝てしまいました。それから起き出して、夕食です。昨日のうちからチェックしておいた、「火飛炭」という店にいくことにしました。「炭火焼き鳥から洋風創作料理まで。地元食材使用の料理が自慢。」なのだそうです。焼鳥は、まぁフツーでしたが、魚がおいしかったですね。あとボリュームがかなりのもんでした。いつもの調子で注文してたら、第1ラウンドだけでもちょっともてあますぐらいの量ありました。

そして最終日

 初日に「長崎水辺の森公園」に行ってますがあのときは夜だったので、朝のうちにもう一度行ってみることにしました。しかしこの日は朝からとてつもなく暑い日でした。水辺の森公園でも日陰が少なくて、ちょっと往生しました。公園から歩いて、長崎税関、出島ワーフの方にまわりました。なかなかいい感じですねこの辺は。
 出島から路面電車に乗って、松山町まで行きます。次の目的地は浦上天主堂です。松山町の駅から10分ほど歩くと、浦上天主堂でした。ずいぶん立派な建物です。さて浦上天主堂から引き返すような格好で、平和公園へ行きました。あの有名な平和祈念像、写真でしか見た事ありませんでしたが、めちゃ巨大なんですね。間近に見て初めて、「こんな顔してたんかぁ」と知りました。ちなみに今補修工事中です。平和祈念像のあるあたりは、戦争当時は刑務所だったそうですが、原爆投下により建物は全壊。そのときに残っていた基礎の部分だけは、今でも公園内にそのまま保存されています。原爆の破壊力を見せつけられるようです。さらに爆心地へ行くと、こちらにはやはり全壊した浦上天主堂の残骸が移設されています。生々しいですね。
 路面電車で長崎駅前に戻りました。今度は「日本二十六聖人殉教地」に行きました。そこは公園に記念碑があるだけの、まぁ何てことないところでしたが、その道を挟んで向かいにある教会は、ちょっと変わったデザインの建物で眼を引きました。バルセロナサグラダファミリアみたいな形の塔が2本、ぼんぼんと建ってます。
 いい加減お腹も空いてきたので、長崎駅に戻って、駅ビルのなかの店で昼食を食べました。トルコライスです。これも長崎名物らしいですが、初めて食べました。いや、トルコライスという名前のものは昔食べたことあるんですが、長崎のトルコライスとは随分違った食べ物でしたね。
 昼食後、バスの時間まで少し間があったので、カトリック中町教会へ行ってみました。まぁちょっと立派めの、普通の教会です。さて時間ぎりぎりまでほっつき歩いて、空港行きのバスに乗りました。特に渋滞もなく、定刻どおりに空港に着き、空港ではちょっと時間を持て余しましたが、長崎から大阪へも、無事に到着しました。

総括

 とにかく、最初にも書きましたが、天候に恵まれてなによりでした。炎天下にあちこち歩き回ったので、かなり体力は消耗しましたが。あと、日焼け止めを塗ってない腕と首の後ろが、真っ赤になってます。あちゃー。
 当初の計画では、雲仙のほうまで足を伸ばすことも考えてましたが、バスで2時間ほどかかるということだったので、面倒になってやめました。だいたい近場であちこち歩き回る、というのが我々の旅行の基本スタイルになりつつあるようです。
 さて、やはり旅行中の暴飲暴食がたたって、しっかり体重が増えてます。さっそく大阪へ帰った翌日プールに行ったのですが、体重を計ったら65.2kgになってました。1.5〜2kg程度増えてることになります。やれやれ、これからリカバーするのが大変だ。