20世紀最高の知の巨人、ピーター・F・ドラッカーの遺作。そして、「全日本人必読!」なんて書かれたりしたひにゃあ、そりゃ読まんわけにはいかんわな、「ドラッカーの遺言 (講談社BIZ)」
- 作者: P.F.ドラッカー,窪田恭子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/01/20
- メディア: 単行本
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ただでさえ200ページしかないのに、中身はえらく空白と写真が多く、結構スカスカで通勤電車の行き帰りに1日で読めてしまったわけだが、やはりそこは量ではなく中身で勝負。まぁどこかで聞いた内容も相当書かれているわけだけど、それらは裏を返せばもう何十年と彼が主張し続けてきたことであり、重みが違う。長い長い時間をかけて結晶した、彼の思想のエッセンスという感じ。
大前研一なんかに言わせれば、「小難しいことを言って人をケムに巻くのが得意」、たしかにそんな感じがする部分が無いではないが、でもやはり非常に含蓄に富んだ主張のコレクションだと思う。何も考えなければケムに巻かれて終わりかもしれないけど、彼の言葉について繰り返し繰り返し考えてみる、そうするとある時ふと見えてくるものがある、と、そういうもんじゃないかなと思ったりするわけで。