野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

そうだ京都へ行こう

昨日は京都まで山田レイさん()のライブを観に行った。どういうライブやねんと言われると、ん〜ダンスかな?、と実はあんまりよくわかってなかったのだけど。レイワークスのサイトによれば、オイリュトミー:「言語や音楽の霊的な本質を身体の動きによって可視的にしようとする」運動芸術なんだそうだ。まあ僕がいままで観た事のあるものの範囲でいえば、いわゆる「創作ダンス」っつうのが一番近いかも。ただ、創作ダンスみて、あんまり感心したこと無かったんで、ふーん、ぐらいに思ってた。
以前、某所で山田レイさんを見たとき、へぇっ、と思った。美しいのだ。凛とした感じ、といおうか。姿勢が良くて、立ち居振る舞いが美しい。大げさに言えば、ちょっと見とれてしまいそうなぐらいの感じなのだけど、普通にあんまりジロジロ見たら変態だと思われるのでそれはちょっと遠慮しておいた。そしてどれだけギラギラした眼で見ても誰にも咎められない(多分)ライブに行ってみることにした。
会場は京都の法然院。この場所がまた大変よろしい。一の段「風、薫る」というのは裏庭(とは言わんか。庭園ね)でやられたんだけど、今の時期は緑がキレイで、ぼちぼち日が暮れてくる、そして鹿おどしが時々聴こえてくる、という実に風流なシチュエーション。何だかそれだけでも値打ちモンという気がする。ただ、あまり一所懸命に踊ってて、池にはまったりはしないだろうか、とちょっといらん心配をしてしまったけど。
そして真っ暗な本堂に移動して、次の二の段「不知火」になるのだが、これがまたおどろおどろしい。小さな子供なら泣いてしまうんじゃないだろうか。だいたいBGM(って言ったら良いんだろうか?)が恐ろしすぎ。どっからあんなの見つけてくるんだろう。最後に三の段「芭蕉精」。これはレイさんのスタンダードらしい。実際、すごく良い。人間の、身体の造形と動きの美しさを、ちょっとした仕掛けみたいのも使いながら見せられたような感じ。
オマケで終の段「玉手箱」というのもあって、ここではそれまでとは一転して、ちょいオチャラケなのだけど、これがまたええ感じなんだな。レイさん、実はなかなかお茶目なおばさんお姉さんのようです。いや実際、僕よりもちょっとばかし年上だと思うのだけど、なんていうか、オトコマエな人(かなり語弊あるな)だった。
そして最後に法然院の住職(ごめん名前忘れた)が出てきて、ちょっと挨拶されたけど、さすがにああいうところの住職ともなると、大勢の前で喋り慣れてる感じ。あの住職なかなかやり手っぽいな。