名前はどっかで聞いた事あるが、実際に本は読んだ事のなかったポール・オースター。それで、今回初めて読んだオースターは「リヴァイアサン (新潮文庫)」、柴田元幸訳。
- 作者: ポールオースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/11
- メディア: 文庫
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柴田元幸といえば、あの「翻訳夜話」で村上春樹の相方をしていた、あの人だ。この翻訳、ものすごく読み易い。翻訳ものに特有の抵抗感みたいなものがほとんど無い。とても上手いと思う。なんとなく文体が村上春樹に似てるように思うんだけど、やっぱりそれぞれ、どっちがどっちにか知らないけども何か影響があるのかもね。もちろん原作の出来も良いんだろうし。ストーリーそのものは結構ややこしいと思うけど。内容は、主人公が語る友人ベンジャミン・サックスの物語だが、そのサックスの行動たるや、普通に考えたらなんとも無茶苦茶というか、理屈に合わないことだらけ。だけど妙に説得力があるというか、なんとなく共感を覚えるというか。なんとも不思議な本だこと。