あっという間に「ハンニバル・ライジング 下巻 (新潮文庫)」を読み終わってしまった。
どうでも良いことだが、上下巻の下巻なのに、(3)になるのはおかしいぜ、Amazonよ。
- 作者: トマスハリス,Thomas Harris,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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訳者の高見氏も解説に書いているのだが、「怪物誕生の秘密」は、明かされているようで、実は肝心なところは明かされていないのだ。
とはいっても、レクター博士がいかにしてあの驚異的な知性と教養、そして絵画、音楽、文学などの芸術に対する深い造詣をいかにして身につけていったのかが描かれており、レクターファンにとっては十分に楽しめる内容だ。
何と言っても、叔母にあたる日本人女性である「紫夫人」(映画では「レディ・ムラサキ」)の薫陶を受け、武士道精神や和歌、生け花、茶道などの日本文化が怪物・レクター博士の人格形成に強く影響しているというのは、なかなかの驚きだ。
もちろん残虐なシリアルキラーとしてのレクターも大活躍で、そっち方面が好きな人にとっても期待通りだろう。
それにしても、さりげなく次作への布石みたいなものがところどころにあったり。
やるつもりなのか、ハリス?