哲学者の池田晶子さんが亡くなったのは今年の2月のことだった。池田さんの本は一度読んでみなければと思っていたところに。そして今回やっと、「41歳からの哲学」を読んでみた。タイトルにひかれて。
- 作者: 池田晶子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/07/17
- メディア: 単行本
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この本を読みながらの第一印象は、「それを言っちゃあおしめぇよ」だ。この人は達観しすぎだ。特に僕のような煩悩だらけの人間にとっては、「確かにそうかも知れんがちょっとついて行けないな」というのが結構あったりする。それでも、文章はすごく読みやすい。すらすらと読み進められる。
ところがすらすらと読みながら、ふと気づいた。これはちょっとクセもんやな。ほぼ全編、何だか人をケムに巻くようなことばかり書かれているのだけど、よく読んで、じっくり考えるとこれはなかなか奥が深いぞ。考えれば考えるほどわからなくなる、というか答えから遠ざかりそうなことばっかり書いてある。
どうしたもんだろう。とりあえず2日ほどで読めてしまったけど、これってたぶん字面を追っただけで、実は読めてないような気がする。だけどマジメに読んだら何ヶ月も(ヘタすると一生)かかるかも。