家では朝日新聞を愛読しているが、その前は毎日新聞を取っていた。この毎日新聞には当時、養老孟司氏が毎週コラムを書いていた。このコラムはちょっと面白くて、割と楽しみにしていたものだった。何と言うか、世の中の諸々について述べられる氏の意見というのが、独自の視点に立脚しているのが新鮮な感じで面白かった。
この人は色々と本を出しているみたいだし何か読んでみたいなと思っていたら、あの有名なベストセラー「バカの壁」が上梓された。これはまた面白そうな本だなと思いつつ、かれこれ4年以上が経過したか。
そのベストセラーを読めば良いのに、何を思ったか「唯脳論」というのを読んでしまった。これには参った。まったく、難解きわまりない。
そういう体験をしつつも、今回あえて読んでみたのが「からだを読む」だ。
- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2002/09
- メディア: 新書
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よかった、これは読みやすい。そして面白い。
内容を一言でいってしまえば、口からはじまり肛門に至る人体内部を解説するツアーだ。解剖学の教科書の超ダイジェストと言えるかもしれない。でも当然、それだけではない。随所に、それ(各種の臓器とその機能・はたらき)にからめて、世の中の諸々に対する養老氏の見解というのがちりばめられている。これが面白い。
それがなくても、「へぇええ」という話が満載だ。他の本も読んでみるか。