リチャード・ファインマンといえば、アインシュタインの次か、その次ぐらいに有名だろう。そして彼の講義をもとにして作られた物理学の教科書「ファインマン物理学」は、文句無しの名著だ。
ファインマン物理学を読むと、彼がなんだかちょっとふざけた奴なんじゃないか(もちろん物理の解説の内容そのものはすばらしい)という印象を受ける。どうやらそれは間違っていない。彼の自伝「ご冗談でしょう、ファインマンさん」を読めば、それは確信に変わる。
- 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/01/14
- メディア: 文庫
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彼が天才であることについて異議を差し挟む余地はあまり無いだろう。その頭脳は実に様々なことを対象とする並々ならぬ好奇心にドライブされ、時に偉大な発見となり、あるいは本当にどーでもええことに対する深い知見を得るにいたる。
色んなことを楽しめ、没頭できる。これは彼が天才であるからなのかもしれない。そんな彼の冒険の数々がこの本には書かれているのだ。とても面白い。彼のいたずらは、単なる悪ふざけだけではない、何か物事の本質に触れるような部分がどこかにある、ような気がする。
次は下巻な。