だいたい、他人の見た夢の話なんて聞いても、あんまり面白くないっていうのが普通だと思う。
なのに、何だかとても楽しそうな夢を見てるみたいだから、どんな夢だったか教えろ、と嫁はんに問い詰められる男。でも夢なんか見てない(覚えてない)から話せない、と言うのに対して嫁がキレ出すところから大騒ぎに… というのが古典落語「天狗裁き」だ。
- アーティスト: 桂米朝
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 1989/12/13
- メディア: CD
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嫁とケンカになっている所に隣の男が仲裁に入る。その男が夢の内容を聞きたがるがやっぱり見てないものは話せない、と言っているうちにまたケンカになり、長屋の大家が止めに入る。その大家がまたどんな夢か話せと強要するが、話さない、そのうち長屋を出て行け、いや出て行かないという話になり奉行所まで持ち込まれて一応解決を見たかと思いきや、今度は奉行が夢の中身を話せと迫る… 延々続き、あるところで振り出しにもどるという再帰的な噺、オチがあるような無いような。そんな大ごとになるぐらいなら、ウソでも良いから何か適当な話しをしてお茶を濁しとけば良いのに、てなもんだが。
それにしても米朝師は、声が良いな。大して面白くなくても(いや面白いけどさ)聴き入ってしまう。どうやら俺様もけっこう声フェチのケがあるようだ。