野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

最後は鼻息荒いな

書店で「ハイエク 知識社会の自由主義」という本を見かけて、ちょっと気になった。著者をみると、先日読んだ「過剰と破壊の経済学」を書いた池田信夫氏だった。んで面白そうなので、読んでみた。

ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書)

ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書)


感想は一言でいえば、「で結局アンタ何が言いたいねん」といったところか。正直な話、俺様には少しばかり難しすぎたかもしれんな。主旨としては、「ハイエクの思想を彼の生涯をたどってやさしく紹介すると同時に、彼の思想が現代の諸問題を考えるうえで重要な示唆を与えることを明らかにする」ということらしい。まあそれはそうかもしれんな。ケインズが「経済っちゅうのは国がちゃんと介入して、正しい方向に導かんといけんのじゃ」と言ったのに対してハイエクは「んなもんうまいこといくわけないっちゅうねん。放っといた方がそれなりにええ具合にいくんや」と反論したということでよろしいのでありましょうか。で結局最後の章では、「だから、厳し過ぎる著作権保護をやめて、電波利権にしがみつく連中から自由に使える帯域を取り返して、労働市場をもっと流動化させなければならないのだっ!」というこの人の主張が開陳されるわけだが、それとハイエクの思想とのつながりというのがわかるようなわからんような。そもそもハイエクの主張というのも、何だかちょっとずつブレていっているようで、そのあたりいまいちよくわからんところ。
なんか、面白いことが書かれているような気はするんだけどな。俺様の頭が追いつかないよ。