こりゃあエラいことになった。いや、何がって「三国志〈9の巻〉軍市の星」のことだ。
- 作者: 北方謙三
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2002/02
- メディア: 文庫
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当時からインテリジェンス(諜報活動)というのは重要だったのだ。馬超のように、どれだけ勇猛な武将であっても、曹操の諜略にあってはひとたまりも無く、結局は丸裸にされて五斗米道に転がり込んでくる羽目になる。その馬超を丸め込んで劉備の臣下にしてしまう簡雍もこれまたすごい。酒飲みのエエ加減なオッサンというのが良い。とても味のあるキャラクタだ。
そんなことよりもっと重要なのは、ついに関羽が死んでしまうということだ。この巻の後半、漢中の争奪戦のあたりから最後に関羽が壮絶な戦死をするところまでかなりの盛り上がりを見せており、一気に読んでしまうべきところだろう。あーしかし関羽を死なせてしまったか。なんせ物語の最初からずっと出ていた準主役級だからな。ちょっとした喪失感まで味わったりして、この先を読むのは辛いかも。孫権はこれでずいぶんと評判を落としたな。