野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

資本主義社会の憂鬱

「無農薬」とか「有機栽培」の野菜が人気の昨今であるが、有機栽培だからって安心はできませんぜダンナ、と「ほんとの野菜は緑は薄い」なる本が言っている。

ほんとの野菜は緑が薄い (日経プレミアシリーズ)

ほんとの野菜は緑が薄い (日経プレミアシリーズ)


いやね、ちょっと前にネットでいろいろと調べてるときに、「自然栽培」について書いたWebサイトが出てきて、へええと思いながら読んだのですな。ひょっとするとこの本を書いたのと同じ人なのかもしれない。何にせよ、最初は「何ですと?」と思うが、読んでみればうむなるほど確かにそうだな、と納得させられる。わたくしはだいたいこういうのにはすぐ丸め込まれるほうなのだが、まあそういうのを抜きにしても、たぶんこの人の言ってることは正しいだろうと思う。
ただね、大変よね実際。いやまあ自然栽培を導入するにあたっては、農家のみなさんが最初は病害虫に苦しみながら何年かは耐えないといけない、というのはもちろんあるのだけど、世界中で何兆円、いや何十兆円という規模の巨大市場になってるのが農薬や肥料、さらにGMOとかいわゆるバイオテクノロジとか諸々について、言ってみればそれらをすべて「んなもん要らねぇ」と否定してしまうわけだから。どれだけ正しいことを言っても、なかなかそういうのってひっくり返せないというか、消されたりしないだろうか、と心配だ。まぁあたしが心配したって仕方がないんだけどねぇ。