野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

わさび漬けは買いました

いよいよ箱根ツアーも最終日。
ケーブルカーに乗って、早雲山へ向かう。そしてロープウェイに乗り換え。
高校生ぐらいと思われる女の子たち約10名と、ロープウェイで同じゴンドラに乗りあわせてしまった。ケーブルカーのときから同じ車両にいて、ちょっとイヤな予感がしていたのだけど。
まあとにかく騒々しいこと。ロープウェイで大涌谷を下に見ながら移動していく途中、大騒ぎだ。「うわ、なにこれヤバくない?」「あれ何?硫黄?」「臭くね?」「硫黄の元素記号って何?」
…「S」じゃボケ。現役の高校生なら(知らんけど)それぐらい憶えとけ。
大涌谷で途中下車し、散策してみた。臭い。そりゃもうすげえことになっている。なんでもこの辺、いわゆるところのパワースポットらしいのだが、硫化水素に二酸化硫黄なんで、はっきり言って毒ガスだからな。あんまり長居するとパワーダウンどころか相当なダメージを受けるぞ。
実際のところちょっと頭が痛くなってきたので、早々に退散した。
さてロープウェイに乗りなおして、今度は桃源台まで。芦ノ湖を船で渡るんである。それも海賊船で。なんで海賊船やねん、普通の船でええやんけと思うが、そのへんはまあ色々と事情もあるのだろう。
30分ほど待って、船に乗った。夏休み期間に入っているせいか、子ども連れが多い。こりゃ大変だ。こら、走るな。
本当は富士山が見えるはずなのだが、雲がかかっており見えなかった。残念。海賊船だから当然、船内には海賊がいる。というかもちろん海賊に扮したバイトの(たぶん)おにーちゃんなのだけど。それにしてももうちょっとこう、海賊っぽいのを雇えなかったのかね。あんなクネクネした海賊はおらんだろう。気色の悪い。
などと悪態をついているうちに船は箱根町港に着いた。そのまま乗っておれば元箱根港まで行くのだが、我々はここで下船した。
まずは箱根関所跡を見学。関所破りって重罪だったのな。これが適用されたのは5件ぐらいしか無かったらしいが。実際には、未遂で終わった場合「道に迷った」とみなしてより軽い刑罰で済ます、というような運用がなされていたらしい。なるほどねえ。
ここから、旧街道を歩く。昔の東海道で、実際に旅人たちが歩いていたという道である。車道から少し入ったところに、杉並木の道がある。時刻はすでに正午を回っており、かなり暑い時間帯であるが、杉並木の陰で涼しく、とても快適に歩くことができる。
30分ほど歩くと、いったん旧街道が切れる。ここで昼食にした。
ワカサギの天ぷら(芦ノ湖の名物なのだろう、たぶん)をフィーチャした定食があったので、これを食べ、軽くビールも飲むことにする。涼しかったとはいえ歩いた後なのでこれがまたうまい。
腹ごしらえをしたら、さらに旧街道を行く。ここから湯本まで抜ける道なのだが、今度は石畳の道となる。アッピア街道みたいな感じか(行ったこと無いけど)と思っていたら、石はもっとゴロゴロで急な坂、というかなりえげつない街道だった。こいつは参った。しかも足元はサンダルだ。トレッキングシューズとは言わないまでも、やっぱりスニーカーぐらい履いてくるべきだったか。
などとボヤきながらまた30分ほど歩く。さらに1時間半ほど歩けば湯本まで行けるようだが、途中の「甘酒茶屋」でバスに乗った。もう少し時間に余裕があれば、茶屋で団子でも食べたのだが。
結局、箱根湯本には午後3時過ぎぐらいに着いた。新幹線の予約は小田原発18:09だ。ずいぶん時間があるぞ。と思っていたのだが、お茶を飲んで休憩して、土産物をあちこち物色して歩いていたら17時前だ。とりあえず小田原まで行った。
実は小田原のどこかで、揚げたてのかまぼこを入手できないだろうかと目論んでいた。で、駅前をうろうろしてみたが、「鈴廣」など有名どころのかまぼこを売る土産物屋はあるものの、その場で揚げている店なんぞついぞ見当たらない。いや実は探し方が悪くて、後で調べたらちゃんとあったのだが、なにぶん事前の準備がさっぱりで、とにかく行き当たりばったりで行動しているのだからいかんともしがたい。仕方がないので駅ビルの食料品売場で適当に惣菜など買って、さらに駅でビールを買って新幹線に乗り込んだ。
無事に新大阪まで帰り着き、さらに在来線に乗り換えて最寄り駅の千里丘駅に降り立ったときのむわーっとした空気。ああやっぱり大阪って暑いなあ、と思った。
とりあえず夏休みは半分終わってしまった。後は大した予定も入っていないのだが、さてどう過ごしたものか。