「仏果を得ず」を読んだのは、もう2ヶ月も前のことだったのか… 月日の経つのは早いものだ。
さてあの「仏果を得ず」を読んだとき、こりゃーただ事じゃねえ、しをんのやつ、かなり文楽に入れ込んでやがるな、と思ったのだが、なんと同じ双葉文庫から、エッセイとして「あやつられ文楽鑑賞」が出ているではないですか。
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2011/09/15
- メディア: 文庫
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まったく、わたくしの想像通りだったね。三浦しをん、まさしく文楽ヲタ。もはや常人には到達できない高みにいる。
しをんの文楽にかける愛がびしびしと伝わってくる一冊である。
そしてとにかく面白いのが、「仮名手本忠臣蔵」や「女殺油地獄」などの 名作の解説だ。要領よくまとめられて紹介されるあらすじ。そして、そのなかの登場人物の言動に対して、現代に生きる人としての違和感を的確に言語化した各種のツッコミ、これが秀逸なんである。 そしていくつかのネタは、きっちりと「仏果を得ず」でモトを取っている。さすがしをん、なかなかしたたかである。
とりあえず、いちどは文楽を観てみたい!という気分になった。もう一度言おう、さすがしをんである。