野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

駱駝とガレと渉渓園

JR京都駅の伊勢丹の中に入っている美術館「えき」で、「ガレとドーム ー 四季の花」というのをやっている。かねてから懸案になっていたのだけれども、まあわりと長いことやってるしそんなに慌てんでも、と思っていた。しかしいくらなんでももう12月だ。そうこうしているうちに、気付いたら終わっていた、なんていうことになりかねない。というわけで日を決めて、観に行くことにした。それがつまり今日。
さてガラス細工も結構だが、まずは腹ごしらえが必要だ。
実をいうと昨日の昼に、新梅田食堂街の「新京」で麻婆豆腐を食べた。本当は手堅く紅虎で、と思ったのだが、ここはひとつ新規開拓ということで新京をターゲットにしたのだ。新京ではすでに野菜タンメンや天津麺で実績がある。ここらでひとつ勝負に出てもよかろう、と踏んだわけだ。
で結果はまあ、ちょいと残念な感じ。
そんな経緯もあり、今日はちょいとリヴェンジを考えていた。ええつまり、あそこです。「駱駝」ね。
いやー相変わらず山椒をバリバリに利かせたスパルタンな麻婆豆腐だった。おかげで毛穴全開、汗やら鼻水やら涙やら、もう体液だだ漏れだ。あ、すいません涙は嘘です。
四条河原町から駱駝まで行くのに、市バスの一日乗車券を買ってしまった。せっせと使わねば。ということで遅めの昼食を摂ったあとは東大路まで歩き、バスに乗った。さらに北大路のバスターミナルで乗り換えて、上賀茂神社まで。
上賀茂神社は初めて(たぶん)だが、なかなかええところでございますな。


しばらく散策した後、またバスに乗って今度はJR京都駅まで。これがまたえっらい時間がかかって、上賀茂神社から京都駅までたっぷり一時間。なんじゃいそら。下手したらチャリのほうが速いんとちがうか。
さてやっと本題の「ガレとドーム」だ。
ガレは以前に天保山サントリーミュージアムで観た。ドームは初めてだ。いずれもアールヌーヴォーを代表する作家らしいが、「ガレとドーム」とまとめてしまうのって、ドビュッシーラヴェルも「フランス印象派」とかいって一括りにするようなもんと違うんか。まあ別に具体的な実害あるわけではないからかまわんが。
ガレとドームを比べると、ドームのほうが口当たりがマイルドな感じがするな。ガレはなんというか、ちょっとどぎつい感じ。いや色づかいとかそういう具体的なところというより、印象がね。ぱっとみたときに、よりグサっとくる感じというか。今回の草花をモチーフにした作品では、まだその辺はちょっと和らいでいるように思えるけど。以前天保山で観たときは、わりと昆虫系が多く、ほとんどグロテスクになる一歩手前の危うげな美しさ、みたいな印象を受けたものだった。
つまり 、あえてどちらがお好みですかと訊かれれば、やっぱりガレかなあ。
いや、ドームも良かったですよ。とても繊細な色と質感で。
そりゃそうと年明けからは北斎らしい。こりゃえらいこっちゃで、正味の話。期間も短いから、うっかり忘れんように、計画的にやらなあきません。