書店でなんかおもろい本はないかいなと物色していたら「ポストモダンの共産主義」なるほんを発見。著者はスラヴォイ・ジジェク。あ、なんか聞いたことある名前、と思って買った。
ポストモダンの共産主義 はじめは悲劇として、二度めは笑劇として (ちくま新書)
- 作者: スラヴォイ・ジジェク,栗原百代
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: 新書
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読み始めてしばらくしてから気づいた。ああ、ジジェクか!何の断りもなく「象徴界」とか「大文字の他者」とかいう単語が出てくるから、んん?と思ったのよ。そうだ、「ラカンはこう読め!」のジジェクだ。まいったねこりゃ。大丈夫かよ。
それでも第1部はまあなんとか勢いで読めるな。けっこう面白い。ジジェクって口悪いなあ。
でも第2部になると、さすがにちょっと、いやかなりキツいな。だんだん何を言ってるのか理解できなくなってくる。やっぱりこれをちゃんと読もうと思ったら、ラカンとマルクスとヘーゲルは理解しとく必要がある。ような気がする。そんなん無理ですって。
まあとりあえずお題は「グローバル資本主義イデオロギーの限界と虚妄を暴く」、そして「今こそコミュニズムへの回帰を!」てところだな。それはちょっと俺様の手(と頭)には余るな。なんとなく面白いけどね。
ほほぉー、と思ったところは一杯あるが、まとりあえずひとつだけ引用しておこう。
真にラディカルな解放をめざす政治とポピュリズムの政治の決定的なちがいは、前者が「能動的」で、そのビジョンを押しつけるのに対し、ポピュリズムは基本が「反動的」で、不穏な侵入者への反応に由来する。すなわちポピュリズムは、邪悪な外的要因への恐れをかき立てることで民衆を動かす、恐怖政治の一バージョンにすぎないのだ。(p.107)
うむむむむ。