野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ドビュッシーの誘惑

なんでも今年はドビュッシー生誕150周年らしい。
そんなわけで色々と企画もんのCDボックスセットなど発売されたりしてますな。
わたくしも結局、ついうっかり買ってしまったのですよ。10枚組セットをね。


何と言ってもタワレコで1,770円という破格の値段。まあAmazonやHMVオンラインあたりだと、もっと安いけどね。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1002220001/
でこの連休中に聴き倒しておったわけですな。
一部を除いてほとんどモノラル録音なのだけど、「歴史的名演」といわれる曲も多数。
たとえばイーゴリ・マルケヴィチ指揮による「牧神の午後への前奏曲」そしてアンゲルブレシュト指揮の「海」、「映像」。とりあえずわたくし、オーケストラものは基本的にあまり好まないのだけど、これらはなかなか良い。以前にバーンスタインの「海」を聴いたときは正直もひとつピンとこなかったが、なぜかこの「海」と「映像」は良い。何がどう違うのかよくわからないけど。輪郭がはっきりしている感じ、と言ったら良いのだろうか。
ピアノ曲集では、ドビュッシーと言えば、のギーゼキングがてんこもりで、それ以外にはなんとルービンシュタイン(前奏曲と「映像I・II」から数曲)、ホロヴィッツ(練習曲)、コルトー(「子供の領分」)なんていう、ちょっと意外なところが入ってて、これが結構いける。ただ、ドビュッシー弾きとしてはもっとも評価が高く、てんこもりのギーゼキングが、どういうわけかあんまり好みではない感じ。うーん。
あと、意外と歌曲集が良かった。こんなのたぶん自分で手を出すことはなかっただろうから、こうやってボックスセットで半強制的に聴いてみるってのもなかなか良いもんですわね。