野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

福助頭のコヨーテ

ついに、「1Q84」のBOOK3(文庫では5と6)が出た。
さっそく前編である5を読んだ。ああ青豆はやっぱり。そりゃそだよな。

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)


さてこの巻より、我らが旧友、牛河が大活躍だ。その働きは、この神話的な物語においてはまさにトリックスターの役割なんではなかろうか。はっきり言って天吾くんなんていうのは、もと神童で色んな才能に恵まれているのかもしれないが、キャラクターとしてはいささか退屈でもある。そこに、醜怪な容貌に不屈の意志と明晰な頭脳を搭載した異形のヒーロー・牛河がプレイヤーとして加わることによって物語は一気にカラフルになり、奥行きがでてきてるんじゃないかと思う。
今の時点ですでに6の半ばまで読んでしまっている。なんだかもったいないのだが、でもすごい勢いで読み進めるのをもう止めることはできない。
それにしてもこれを読み終わってしまったら、いったい何を愉しみにして余生を過ごせば良いのだろう。

…いったい何を言ってるんだろうねあたしは。