野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

東京の罠

東京駅の中央線のホームには、各駅停車は来ない。各停しか停まらないような駅に行きたければ、快速でいったん御茶ノ水まで行ってから乗り換えなければならない。
東京には何度となく行ってるが、そんなこと初めて知ったぞ。やっぱり東京って怖いところだな。
用事があったのは飯田橋で、初めて降りる駅だ。11時すぎに着いたのだが、とりあえず早めの昼飯を、ということで神楽坂界隈をあれこれ歩き回ってみた。
一応、事前に食べログなどで調査はしていたのだが、はっきりと「コレが食べたい!」というのでも無いかぎり、行ったことの無い土地で昼食をとるのに適当な店、とかいう探し方が実はどうも苦手なんである。想像力が決定的に欠けているのだろうな。というわけで事前調査は放棄して、汗をだらだらかきながら歩き回っておったんですな。なんとなく気分的には寿司とか海鮮丼とかそんな気分だったのに、「中華バル」と書かれた看板に引っかかって、神楽坂からちょっと入ったところにある「楽飯」(ファンファン)というパンダみたいな名前の店に入ってしまった。
また中華かよ、どうせあの赤いヤツをまた食いよったでと心無いことを言われる方もあるかもしれないが、何分あまりにも蒸し暑くじっとりと汗をかいている状態でのアレは、(実は食べたかったのだけど)ちょっと気が進まなかった。これから仕事だっていうのもあったしね。
というわけで坦々冷麺セット、小籠包と杏仁豆腐付き。1,600円とずいぶんお高く、普段ならまあまず手は出さないだろうが、出張中ってちょっと金銭感覚がおかしくなるのだな。
11時半ごろに入ったのだが、店内にはすでに数名。すべてテーブル席で、キャパとしては20名弱といったところで、まあそのへんの町の中華屋よりやや大きめぐらいだが、店のつくりは小綺麗で、中華というよりカフェっぽくもある。
最初に小籠包3個が出てくる。うむなかなか美味である。坦々冷麺は一日三十食限定、だそうだ。出てきたときは、なんだこのてんこ盛りの野菜サラダは、と思ったが下に冷麺が埋れているのである。担々麺といってもかなりマイルドで、まあはっきり言って大変に美味である。ゴマの香りがよぉ利いてます。かなりさっぱりして、たいへん結構。坦々冷麺だけでも1,300円と、ちょっと気取った店のパスタ並みに高いがまあ許す。
店には雑誌dancyuの記事が貼ってあり、実は餃子が売りらしい。次に来ることがあれば、あの餃子と、赤いヤツ、いわゆる麻婆豆腐などトライしてみたいところであるが、これから先、飯田橋に用事があるとは思えない。残念。