野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

雨の湯布院

湯布院の2日め。
朝起きたらとりあえず露天風呂など入ってみる。うーむ結構である。
そして夜食に、と用意されていたおにぎりを食べてみる。歯のインレイが取れた。哀号。

朝食を摂って宿を出てしばらくすると、霧雨が降り始めた。うむむ。とりあえずCOOPで買い物をしてから、最初の目的地である由布院美術館へ行った。

由布院美術館は3月31日をもって閉館したのだそうだ。なかなか幸先の良いスタートである。
とりあえずJR由布院駅まで歩く、その間に霧雨は普通の雨に変わってきた。

駅に着いて、さてこれから湯布院を散策するにあたり、人力車、馬車、スカーボロなど各種あるうち、いかなる交通手段を用いるのが良いかについて協議した。雨は降っているが小降りになってきたし、少しぐらいの雨ならなんとかなるだろう、ということでレンタサイクルを借りようとしたら、「雨が降っているから」という理由で駅の窓口では断られた。ぐぬぬ。しかし俺様は知っている、駅前にも民営(?)のレンタサイクル屋があるのだ。ということでそっちを当たってみた。ものすごくやる気なさそうなおっさん(昼寝してた)がめっちゃ適当にやってる(身分証明証の提示とかそんなものは求められなかった)店でポンコツの自転車を借り、宇奈岐日女神社へ行った。樹齢数百年という杉に囲まれた、大変に美しい神社である。

雨に濡れた宇奈岐日女神社もまた風情がある。などと言っている場合ではないかもしれない。本格的に降っている。雨が小降りになったタイミングを狙って、次の目的地である末田美術館へ行った。

晴れていればここの庭に降りることもできるのだが…
30分ほど待ってみたが雨足が弱まる様子は無い。意を決して、朝のうちにCOOPで購入したゴミ袋をかぶって、強行突破することにした。
駅まで戻ったら、雨は小降りになってきた。まあこんなもんだ。
バスの時間までに昼食だ。ということで大分名物、だんご汁定食。前夜の食事にもだんご汁は出てきたのだが、なにぶん他の料理のボリュームが殺人的に多かったものだからとてもだんご汁など食べる余裕がなく、悔しい思いをしたものだった。うむ、これはお腹にきますな。
さてバスに乗って別府へ移動。1時間弱ぐらいかな?JR別府駅につくと、これまた何とも言えない味わいのしょぼくれ具合である。イイ感じだ。
ちょっとコーヒーなど飲んで一服してからホテルにチェックインし、軽く昼寝などしてみる。そして夕方から付近を散策する。
「昭和レトロな町並み」などというようなことを言われており、確かにそういう演出もあるのだけど、実は素でもずいぶん昭和レトロだなこりゃ。味があるなぁ。
竹瓦温泉という銭湯が有名らしい。怪しげな歓楽街の中に屹立する、まさにレトロな建物、これは渋い。

昭和ノスタルジーにひたりながら付近を散策したのち、魚が食べたかったので、あらかじめ調査しておいた「大和田鮨」へ行った。突出しのゲソバター焼きが美味すぎる。
そして、関アジと関サバの造り。

いやもう、参りました。美味しゅうございました。焼きアナゴも南蛮漬けも天ぷらも。酒は鷹来屋の純米吟醸と極上吉乃川をいただきました。うむ、どっちかっちゅうと鷹来屋のほうが好みですな。さすがに最近の「海の家系」(そんなジャンルあるのか?)海鮮居酒屋みたいに安くはないけど、大変結構なお味でございまして、でも雰囲気はそんな気取っておらず、そのへんの居酒屋という感じで、いやあええ店でした。
台風の行方をちょっとだけ心配しながら、別府の夜は更けてゆくのでありました。