野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

Nessun dorma

日曜日に続いて月曜日も、仕事を5時半ぐらいに切り上げてタルコフスキー映画を観に行った。今度は「鏡」だ。仕事帰りだからかなりの確率で寝るな、と思っていたが意外と起きていた。おおこれは、と思って油断したら、やっぱり後半に何回か気を失っていた。
この作品、前日に観た「ストーカー」、そしてDVDで観た「ノスタルジア」や「サクリファイス」と比較しても、さらに難解になっている。というかストーリーと言えるほどのものは無いんじゃないだろうか。断片的な映像の寄せ集め?ただでさえ難解なのに、途中で気を失ったりしたものだから、もう壊滅的に理解不能になっていた。
それなのに、なぜ観たくなるのだろう。面白いことに、「タルコフスキーの映画を観ていたら寝てしまった」という経験を持つ人の数というのは、決して少なくない。というよりほぼすべての人は、タルコフスキー映画を観ると寝てしまうようだ。しかし別に退屈だから寝てしまうわけではないのだ(たぶん)。あの独特な映像の、現実と遊離した感じ、まさに夢とうつつのあわいを漂っているような感覚が、強烈に眠気を誘うんじゃないだろうか。
タルコフスキー作品ではお約束の雨、霧、池、川、ぬかるみ。炎。そして井戸。どこかから突然(まあ普通は突然だけど)かかってくる電話、そして髪を洗うおかん。あ、あの髪をたらした様子は貞子じゃないか。
まあそれはそれとして。
まだ「惑星ソラリス」を観てないし、タルコフスキー映画祭大阪場所は続くわけだが、今回はこれぐらいにしといてやる。近いうちに京都でもやるはずだしな。

2日続けてタルコフスキー映画を観たら、なんかどっかの調子がちょっとおかしくなった気がする。