野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

最近は大河ドラマも見ないから

役者・堺雅人を知ったのは、大河ドラマ新撰組!」の山南敬助だった。あれがなんだかずいぶんとはまり役な感じで、以降も割と気になる役者だったし、最近では「ゴールデンスランバー」や「ジェネラル・ルージュの凱旋」なんかも良い。その堺雅人さんが実は本も書いたりするということを知り、おおっ?と思っているところに最初のエッセイ集「文・堺雅人」が文庫で出ている、それは読まねばなりますまい。

文・堺雅人 (文春文庫)

文・堺雅人 (文春文庫)


読んでみた印象としては、やはり山南敬助と同様、知性派というイメージだ。堺さん自身もかなりの読書家らしく、いろんな本について触れられている。全体のトーンは静かで落ち着いており、ユルい雰囲気もありながら、とろどころ鋭い洞察もさりげなく出てきたりする。人によって好みは分かれるだろうけども、文章の字面というか漢字とひらがなの割合も独特で、ひらがなやや多め、というのが良い感じだ。読む時のリズムとか、あるいは手触りみたいなもの(手触りってのも変だけど)、そういうのがとてもしっくりくる。
という感じでたいへん楽しく読めました。続編もあるようなので、文庫になるのが楽しみですな。