野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

半沢次長は栗焼酎がお好き

日曜日の「半沢直樹」25分拡大スペシャルにそなえて、原作の「オレたち花のバブル組」を一気読み。

オレたち花のバブル組 (文春文庫)

オレたち花のバブル組 (文春文庫)


前作の貸し倒れ額は3億円だったが、今度は営業第二部の次長に出世したもんだから200億円と桁が違っている。そして闘う相手も支店長に加えて常務、さらには行内だけでなく、金融庁からやってくる検査官まで。同期入行の近藤くんの話も並行して進んでいくのだが、これがまた後ほど絡んできて、さらにすごいことに。
半沢、こいつホントに態度悪いな、と思うけど、まあ周りにこんだけロクでもない人間ばかりいたら、そりゃこうなるわな。なんて恐ろしいとこなんだ銀行ってのは。バブル時代の人気職種だったが、うっかりこんなところに就職しなくて良かった(まあ志望しても採用されなかっただろうけど)とつくづく思う。
あのドラマがあれだけ人気なのは、程度の差こそあれ自分の上司や所属組織に対する不満を抱えながら働いていて、その不満をちょっと現実にはありえないようなやり方、つまり「やられたらやりかえす」それも「10倍返し」で解決してしまうということにカタルシスを感じる人たちが相当数いるということなんだろうな。いや実際わたくしなんぞ、ありがたいことにああいったロクでもない連中にかかわらずに働くことができているので、さほど不満はないのだが、それでもやっぱり痛快で面白いもんなぁ。
さてこれで準備は万端だ。TVドラマ版を満喫させていただくと致しましょう。