「大事なものは見えにくい」。タイトルがよろしうございますな。
- 作者: 鷲田清一
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 文庫
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不祥事が起こればすぐに「犯人」を捜しだし、弾劾をはじめるひとびと。「報道」という名のイメージの送信に、思考を介さず直情的に反応してしまう視聴者たち……。含みや奥行きや弾力が、この社会からもぐっと失せてきた。
社会が強ばってきたときに、わたしたち一人一人にいちばん必要なもの。それは、窮地に陥っても、伏せ、かわし、いなし、反りかえり、踏みこたえ、うっちゃるという「しなり」の技だ。(p.42)
なんていうあたり、しみじみ同意しますよ。なんかいかにも鷲田せんせらしいですな。