野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

エレガンの司祭にしてトリックスター、梅田に降臨。

むかし梅田にバナナホールというライブハウスがあった。何度か憂歌団のライブを観に行ったことがある。一時期なんだかんだと揉めていて、結局は営業をやめてしまったのは知っていた。が、最近よく名前を聞く、梅田AKASOというのが元バナナホールのことだとはつい先日まで知らなかった。
さて、そのAKASOで、DCPRGのライブだ。大阪では6年ぶり、メンバーが入れ替わって第二期DCPRGとなってからは初の大阪公演である。ペペ・トルメント・アスカラールは京都KBSホールで、
ダブ・セクステット森ノ宮ピロティホールでのライブに行ったことがある。が、DCPRGはまだ生で観たことが無かったから、これは行っとかなければ、と思いながらもギリギリまでだらだらとチケット手配を先延ばしにしていた。まあオールスタンディングだからなんとかなりますよ。結局は前日にうちの近所のコンビニで無事にチケットを購入。
当日はさくっと定時で仕事を終わらせ、梅田へ。長いライブになりそうだったから、堂山町揚子江ラーメンで腹ごしらえだ。ここの排骨麺、初めて食べましたがたいへん美味しゅうございました。
準備は整ったので、開演時刻である19時の10分ほど前に会場に入る。懐かしいなー、20年ぶりぐらいかな。って言っても内装がどうだったかなんてほとんど覚えてないけどね。
ウンターでビールを買い、どこか観るのに適当な場所をさがそうとしていると、ちょっと小柄で、見るからに胡散臭そうなおっさんが目の前を通り過ぎて行った。あれ、いまの菊地さんちゃうん?と思ったらその通り、なんか横の方の、関係者以外立入禁止的なところをすり抜けてステージ方面へ向かって行った。うーむなんか普通に入ってくるのな。
19時を10分ほど回ったころに、バンドのメンバーが登場し、ライブが始まった。オーディエンスから罵声が飛ぶ。「オラァっ、キクチ!調子乗んなよ!」「ガンガン行け!」…ガラ悪いなぁ。憂歌団と変わらへんがな。DCPRGのライブって、こんなノリなんか。曲は"Duran"から始まった。菊地さんはバンドの前でオーディエンスに尻を向けて踊りながら、バンドを指揮したり、CDJを操作したり、キーボードを弾いたり。曲はまあ、とにかく無茶苦茶で、いつの間にか曲が終わったのか他の曲に変わったのかそのまま続いているのかよくわからないが延々と続いていく。そしてオーディエンスを乗せ、熱狂させて行く。特にフロアのステージ真ん前あたりは、はなから「その気」の人たちだから、もうずっと踊りまくっている。
DCPRGはメンバーの人数が多いけど、常に全員が演奏しているというわけではない。途中で結構ヒマにしている人もいたりして。ギタリストの大森さんは自分が弾いてないときに他のメンバーが演奏する様子を写真にとっていたし、キーボードの坪口さんは大森さんがギターソロを弾いているときに横から扇風機の風をあて、長髪をぶわーっとなびかせようとする。スティーヴ・ヴァイじゃないんだから。
2時間半ぐらいのところで一旦みんな引っ込む。そこからアンコール。そこで"Mirror Balls"だ。やっぱりせっかくにライブなんだからこの曲は聴きたいよね。
ということで、たっぷり3時間、スタンディングはおっちゃんにはちょっとキツかったし、爆音で頭くらくらしたけど、いやあカッコえかったですなあ。