野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ギャツビー再訪

先日、デカプリオ主演の「グレート・ギャツビー」を観たときに、何箇所か「これってこんな話だったっけ?」と思ったところがあったので、久しぶりに原作を読み返してみた。今回は新潮文庫の野崎孝バージョンだ。
グレート・ギャツビー」は、過去に野崎孝バージョンを2回、村上春樹バージョンを1回、さらには原書にまで手を出している。そんなにこの小説が好きなのかというと、別にそういうわけでもない。なんじゃそりゃ。
だけども、なぜだか気になって仕方がないのだな。というわけで通算3回目の「グレート・ギャツビー」野崎孝バージョン。

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

さすがにこれだけ繰り返して読めば、話の筋がなんだかよくわからず途方に暮れる、ということはない。映画で、「こんな話だったかなぁ?」という部分については、概ね原作通りだということも確認できた。しかしたとえばギャツビーの豪邸のつくりだとか、あの映画のいろいろなビジュアルは、この原作を読んでもあんな風にはならんだろう、ということが多い。いったい誰があんな演出をしたんだろう。なんとも不思議な話である。
ちなみに、今の新潮文庫の表紙はデカプリオだが、わたくしが持っている古い版では、「華麗なるギャッツビー」のロバート・レッドフォードである。時代ですな。