書店をうろついていて、「シンプルな戦略」てなタイトルの本を見つけた。
この手の本は世の中に掃いて捨てるほどあるが、戦略がシンプルであることの重要性をタイトルにまでしてアピールしている本ってのはあんまり知らない。なので妙に気になって、でも書店では買わずKindleで購入した。
- 作者: 山梨広一
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2014/04/11
- メディア: Kindle版
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この本いわく、戦略というものには、戦略目的、実現のための方向性、そしてアクション、という三つの要素を含んでいなければならない。そして、「それは顧客を喜ばせることができるか?」「競合他社に勝てるか?」「儲けられるか?」(つまり顧客価値と競争優位性と収益性ですな)という三つの問いにクリアに答えられなければならない。
これらの要件をちゃんと備えるのは、実はかなり難しい。ええ、そう思いますよあたしも。この三つの問いを繰り返しながら、戦略を磨き上げ、練りこんでいくことによって自然とシンプルになっていくのだ、という。決してシンプル=安直ではない、と。
結局、そんなに突飛なことを言っているわけではないし、その手の色んな本なんかに書かれていることとそう大きくは変わらないのだと思う。でも、大事なポイントをわかりやすく書いてくれていると思う。特に、実際に仕事で何かの戦略策定に関わっていて、どうもモヤモヤしている人々には役に立つんじゃないか。
ちなみに、優れた戦略を立て、それを実行して成功しているケースとしてユニクロとすき家が取り上げられている。いずれも従業員の労働環境に関しては少なからぬ問題を抱えている、ということを考えると、なかなか感慨深いものがあるのだなぁ。