生物の様々な形質は、遺伝によって引き継がれる。それらの情報はすべて、遺伝子に書き込まれている。
いや、どうやら話はそんなに単純なものではないようだ。祖母が長身だったから背が高くなるとか、父親が禿げているから若くして薄毛であるとか、もちろんそういう話もあるのだろうが、遺伝情報で伝えられる形質の発現のしかたというのは、実はDNAの複製・転写(RNA合成)・翻訳(タンパク質合成)という一連のプロセスが進行するその環境によって左右されるらしい。ヒトのゲノムに含まれる2万個の遺伝子は、すべてが同じように発現しているわけではない。遺伝子の発現は、DNAが巻きついているヒストンというタンパク質がアセチル化されると活性化され、DNAがメチル化されると抑制される。そうやって、細胞ごとに適切な遺伝子が有効化されている。
やれやれ、自分でも書いてて何のこっちゃようわからんが、こういった仕組みがエピジェネティクス、であるらしい。
- 作者: 仲野徹
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/05/21
- メディア: 新書
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