スピーチ、料理、絵画に続いて今度は映画だ。原田マハの「キネマの神様」を読んでみた。今回の出張の、行きの飛行機の中で一気読みだった。
- 作者: 原田マハ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/05/10
- メディア: 文庫
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訳あって会社を辞めてしまった39歳女子・歩。その父親は、映画とバクチが趣味で、ちょっと油断するとすぐにどっかでバクチをして借金をこしらえてしまうというロクデナシだ。
父親譲りの映画好きな歩が書いた文章を、このロクデナシの父親が勝手に映画雑誌のウェブサイトに投稿したのがきっかけで、歩はその編集部で働くことになる。さらにどういうわけか、この父親が映画ブログを書き始めることになる。これがまたえらい評判になって… てな話だ。
わたくしはと言えば、映画はけっこう好きだけど、名作と言われるものはあんまり観たことがあるわけじゃないし、映画館まで足を運ぶのは年に数回、といったところだ。でもこの本は面白い。知っている映画も、知らない映画も出てくるが、それぞれに楽しい。話の展開がそれこそハリウッド映画っぽくて、まあだいたいこんなことになるよね、というのとそんなに外れないのだけど、それでもダレずに一気に読める。そして最後は、エエ話やないかオイ、と。
映画好きの人も、そうでもない人もどうぞ。