またキースかよ

最近やたらとキース・ジャレット関連の新譜がリリースされて、どうも難儀なことだ。しかし、その中のひとつである"Creation"は、昨年のソロツアーでのライブ録音ということなので、やはりここはひとつ。

Creation

残念ながら、度重なる聴衆の咳にキレて演奏を途中で放り出して帰ってしまった大阪公演は収録されていないようだが。

それにしても相変わらずECMのジャケットってのは愛想の無いデザインですなあ。まあ、そこがまたカッコええんですけどね。

さて、キース・ジャレットによるソロピアノの即興演奏は、結構な数のアルバムが出ているわけだが、実はわたくしこれ以外には"Köln Concert"ぐらいしか聴いたことがない。んであっちと比べるとだいぶアブストラクト寄りかな、という感じ。全体になんだか異様な緊迫感に包まれていて、でも時折はっとするほど美しい瞬間がある。考えてみたら、彼の演奏をライブで聴いた時のあの感じに近いかもしれない。でもそれは、100倍ぐらいに希釈されてしまっている。この録音を聴いて、それがトリガーとなって過去のあの濃厚な瞬間を追体験する、という感じだ。

そんなわけで今さらながら、あーやっぱりあのライブ行っといて良かったなぁ、と思うわけですよ。