野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

河童をさがしに

もののけ物語」を読み終わった日に、水木しげる先生の訃報を聞くなど、なんだかシンクロニシティを感じずにはいられない。


著者の加門さんはいわゆるところの「視える人」なわけで、いやもうそういう人ってのは何かと苦労が絶えないんじゃないかと同情するのだけど、なんだかこのレベルまでくるとちょっと楽しそうであったりもする。どうやら日常的に色々なものが「視える」(あるいは聞こえる、時には匂う、感じるなど)ようで、それらは恐ろしいもの・おどろおどろしいものも無いではないが、どちらかというと滑稽だったりいっそ可愛らしかったりもするものも多い。またそれらに対する加門さんの反応(というかツッコミ?)も、いやそこじゃないだろ、とこっちが突っ込みたく感じでなんだか調子が狂わされる。それってアル中の妄想じゃないの、と失礼な感想まで持ってしまうが加門さんはお酒は召し上がらないそうで。そしてみんな実話だというのだから恐れ入る。特に「ほんとだよ」の章において語られる日本各地での経験談。まことに、日本の田舎というのはディープであることよなあ。