野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

欧州アースダイビング

「ヨーロッパものしり紀行」、今度は<城と中世都市>編。

ヨーロッパものしり紀行 城と中世都市編 (新潮文庫)

ヨーロッパものしり紀行 城と中世都市編 (新潮文庫)


好きな人はめっちゃ好きよねー、城。えーわたくしも決してキライではないのですが、別段くわしいわけではないし、城を見るためだけにどっかに行ったり、てなことも無いし。そんな半端な覚悟でこの本を読んだらもうアナタ、その圧倒的な薀蓄を前にただひれ伏すばかり、ですよ。何ごともベースになる知識を持って見ると、まったく違った次元の楽しみ方ができるものですな。
そして後半の「中世都市」。ヨーロッパへ行って面白いのは、やはり旧市街地をうろうろと歩き回ることだ。今までも特に何の知識もなく歩き回っていてもけっこう楽しめたのだけど、この本に書かれていることを踏まえて見ていけば、さらに楽しめることだろう。残存する建築物や地形、さらには地名などから旧市街の痕跡を見つけ出す、という非常に高度な楽しみ方も紹介されていて、いやもうここまできたらマニアの域じゃないのかと思うけど、これって考えてみたらアースダイバー的なアプローチとも言えますわね(縄文じゃないけど)。これは楽しそう。
ちなみに、iOSの「写真」アプリを使うと、ジオタグのついている写真を、地図上でそれが撮影された場所に表示してくれる。こんな感じね。
f:id:neubauten:20160127154459p:image
でこの本にはフランクフルトの旧市街の痕跡についての解説と地図が載っている。たまたま以前フランクフルトへ行った時に旧市街地をうろつきながらiPhoneで撮った写真があったので、「写真」アプリで地図上に表示させてこの本の地図と見比べ、おーあの時のアレはコレか!というまさにちょっとマニアックな感じの楽しみ方ができたという特典付きであったことを申し添えておこう。