野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

とりあえずあの人なんとかしてもらえませんかね

またまた「ヨーロッパものしり紀行」、今度は<神話・キリスト教編>ですな。

ヨーロッパものしり紀行 神話・キリスト教編 (新潮文庫)

ヨーロッパものしり紀行 神話・キリスト教編 (新潮文庫)


神話と言えばレヴィ=ストロースの「神話論理」だが、とても読める気がしない。その代わりに、というわけじゃないけど。もちろんインディオに伝わる神話なんぞは出てこないが、ギリシャとかローマの神話だってそれなりに興味深い。これらの神話も、純正のものではなく、帝国が周辺諸国を取り込んでいく過程において、そこの土着の神話も取り込まれていったのだとか。なるほどね。共同体のバインドを強める、というのは神話の重要な機能なわけで。加えて、神話にはその民族の願望も反映され、都合よく改変されていくというのも面白い。集合的無意識ってえやつか。
後半はキリスト教の話。西洋の文化・思想はキリスト教を知らずして理解することはできない。まったくもっておっしゃる通りかと思います。
それにしても聖書なんて現代的なポリティカリー・コレクトネスの観点からするとかなり不適切な思想と表現に満ち満ちていると思う。人種的偏見と性差別と職業差別だらけだ。これで世界を救えるとは到底思えない。アメリカをボロボロにしたネオコンとか一部のイカれた共和党保守派もベースはキリスト教福音派じゃなかったか。

いかんいかん、ロクに裏も取らずに適当にこんなことを書き散らしていると、そのうち痛い目に遭うぞ。