- 作者: 紅山雪夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/03/28
- メディア: 文庫
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神話と言えばレヴィ=ストロースの「神話論理」だが、とても読める気がしない。その代わりに、というわけじゃないけど。もちろんインディオに伝わる神話なんぞは出てこないが、ギリシャとかローマの神話だってそれなりに興味深い。これらの神話も、純正のものではなく、帝国が周辺諸国を取り込んでいく過程において、そこの土着の神話も取り込まれていったのだとか。なるほどね。共同体のバインドを強める、というのは神話の重要な機能なわけで。加えて、神話にはその民族の願望も反映され、都合よく改変されていくというのも面白い。集合的無意識ってえやつか。
それにしても聖書なんて現代的なポリティカリー・コレクトネスの観点からするとかなり不適切な思想と表現に満ち満ちていると思う。人種的偏見と性差別と職業差別だらけだ。これで世界を救えるとは到底思えない。アメリカをボロボロにしたネオコンとか一部のイカれた共和党保守派もベースはキリスト教福音派じゃなかったか。
いかんいかん、ロクに裏も取らずに適当にこんなことを書き散らしていると、そのうち痛い目に遭うぞ。