野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

関係ないねは関係ないのだ

先日「空飛ぶ広報室」のドラマを観ていた時に、柴田恭兵扮する鷺坂室長が、「関係ないね、なんて顔しないでよ」というセリフを吐いていた。
あのドラマには、こういう小ネタが随所に仕込んであってそのあたりがなかなか面白かったりする。で、そうそう柴田恭兵といえば「あぶない刑事」よね、ってことでAmazonビデオでこれの映画版(一作目)を観た。

あぶない刑事 [DVD]

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1987年公開ですか。いやあ、昭和ですねーバブルですねー。
当時、みんなオフィスで普通にタバコ吸ってたんだなあ。電話するのは当然公衆電話だしね。研究データのバックアップはテープにとってたのか。あ、いわゆるDATじゃないですよ。オープンリールのやつね。
当時の刑事ドラマではリアリティなんてあんまり考えてないから、みんな普通に拳銃を携帯してるのよね。しかも管理が相当に雑。警察の組織についてもまあテキトーですな。風俗店の捜査は生活安全課が担当だから、刑事課(映画の中では「捜査課」)ではやらないよね。なんか近藤課長も、鷹山と大下には、まああれくらい厳しい態度で臨むのが当然にしても、トオル君の「情報屋から聞きました」なんていう一言でその根拠もロクに聞かず容疑者の逮捕に踏み切るなんて、ちょっとどうかと思うぜ。
なんてことを言うのは野暮ってもんですけどね。
現場から走って逃げる犯人が、通りすがりのトラックを止め、運転手を引きずり下ろしてトラックを奪う、鷹山がさらにそれを追追うとすると、なぜかロックされていないバイクが放置されているというご都合主義は微笑ましくさえありますね。でもあの、バイクでトラックを追跡するシーン、どっかで見たことが… と思ったら、そうだターミネータ2だよ。トラック運転手を引きずり出すところから含めて。まさかターミネータ2が日本の映画をパクっている(もっと派手に仕上げてるけども)とは思わなかった。
という感じで、まあ今日的な目で見ればどちらかというともう、昭和レトロバカ映画的な位置づけですね。その方が楽しめますな。ちなみに、この映画ではあの有名な「関係ないね」というセリフは一回もでてこない。実はドラマの中で一回使われただけ、なのだそうで。あとはポッカのCMね(劇中でも飲んでましたね。タカはもちろんポカリスエット)。
http://news.aol.jp/2016/01/24/abudeka/
この記事を読んで初めて、「さらば あぶない刑事」なんてやってたと初めて知った。まったくよくやるぜ。