野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

マイルス没後25年なんだそうです

ジェフベックの新譜のついでに、5月に出ていたロバート・グラスパーの新譜"Everything's Beautiful"も購入してみた。なんとMiles Davis & Robert Glasper名義で、マイルスの音源をリミックスした、しかもジョン・スコフィールドやらスティーヴィー・ワンダーやらも参加(他にもいろいろフィーチャーされているがワシは知らん)アルバムなんていうから、ちょっとばかし気になっていたのだ。

Everything's Beautiful

Everything's Beautiful

なるほど、これは面白い。ていうかどこにマイルスの曲が?という感じだ。Amazonのレビューを見ると、実にまあ賛否両論というか、やはりものすごく期待してた人は結構いたんですね。一体どんだけ斬新なものが、とハードル上げすぎてがっかりした人、それから、所詮はグレートなマイルスにはかなわないぜ。という評価の人も。わたくしの場合ロバートグラスパーは「わりと好き」という程度だし、そんなに斬新なものを求めてるわけではない。またマイルスも好きだけどそんなにコアなファンというわけでもなし、また彼の作品を網羅的に聴いているわけでもない(ふつう無理でしょそんなの)。だからこのアルバムも、うんなかなか良いじゃないか、という微温的好感を持って聴ける。
「ロバートグラスパーのアルバムには聴こえない。まるでマイルスの70年代未発表曲集だ」という人もいるのだけど、逆にわたくしには「ロバートグラスパーのアルバム」にしか聴こえないのだな。聴いてて元ネタがわかったのは"Milestones"(これは超有名だから)と、"Song for Selim"は"Live Evil"の"Selim"から持ってきてるのね、っていうことぐらい。まあわたくしの知ってるのはせいぜいハードバップあたりから電化マイルスの手前まで、ってあたりだから… と思いつつ、どうも気になって調べてみたが、他にわかったのは"Maiysha"が”Get Up With It"に収録の曲、ということぐらい。あ、ライブ盤の"Agharta"にも入ってたか。ボサノヴァ仕立てになっててわからんかった。というか"Agharta"そんなに聴きこんでないし。後は、"Violets"は"Aura"の"Violet"、"Silence is the Way"は"In a Silent Way"を元ネタに?てな感じか。
まあ何でもよろしいわ。結局元ネタはわからなかったけども、ジョン・スコフィールドがギター弾いてる"I'm Leaving You"がファンキーでカッコええですな。