野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

デカいおっさんがジャマで見にくかったんだ

ジェフ・ベック名人がシアトルにやってくる!ってんでもちろんチケット予約してまして。いよいよ当日。朝から水垢離などして気合いを入れていたわけだが、さていったい何時に開始だったかな?7時ぐらい?と勝手に思い込んでいたが確認してみたところ5時開場、6時開演だったということが発覚したのが、今週の仕込みが終わって一服しようかと思っていた午後4時半。あんれまーえらいこっちゃ、と車で出かけるわけだ。会場はダウンタウンシアトルに近いWoodland Zoo Park。野外なのだ。レドモンドからシアトルに行くにはワシントン湖を横切るSR520を通るのが便利だ。ナビに行き先をセットして案内をさせると、親切で賢いナビは有料道路であるSR520を避け、もっと南にあるI90を経由するルート(遠回りだ)を通らせようとする。気持ちはありがたいが、有料でも構わんのでSR520でさくっと行きたいのだわたくしは。なかなか諦めの悪いナビで、SR520に乗ってしばらく走り、もうここから先は引き返せない、というところに行くまではなんとか無料で行けるルートに引き戻そうと何度も必死でリルートしている。おそらく最初の目的地設定するときに、有料道路を走っても良いかどうかを指定するオプションがあるのだと思うがちゃんと見てないのだ、すまんな。
さて会場近くまで来たのは良いが、Woodland Zoo Parkという名前の通り動物園なので、結構デカい。どこからどう入れば良いのかよくわからず20分ほど周囲をぐるぐるしながら、なんとか駐車場の入り口を発見した。発見したのは良いが、駐車場はいっぱいだ。一体どこに停めたら良いのだとさらにぐるぐる。そのうち奇跡的に一箇所、空きを見つけて車を駐めた。などとしているうちに6時だ。ライブは始まってしまった。まあ最初は前座がやっているようなのでそんなに慌てることはない。
会場に入ると、まあ場所から容易に想像がつくように野外なんですな。ステージ前に巨大な芝生。みなさんイスやら敷物などを持ってきていらっしゃる。そこにわたくしは丸腰で臨むわけだ。

うむー、と思いながら会場内をうろうろと歩き回り、多少はスペースのありそうなステージ左手の少し前あたりに陣取り、地べたに座り込む。いやー、やっぱり全体的に年齢層が高いなー。
なんだかんだで前座は40分ほどもやっていただろうか。前座が終わってセットの切り替え、そしてやっとベック御大が登場したのが午後7時すぎだ。やれやれ、これならもっとゆっくり来ても良かったんじゃないのか?
オープニングは新作"Loud Hailer"の1曲目、"The Revolution Will Be Televised"でスタートする。いやーアガりますなあ。なんかもう色々うんざりしてて、さっきまで「帰りたい…」なんて泣いていたのに。そして"Freeway Jam"、今まで聴いたことあるのとちょっとアレンジが違う。
今回はもちろん"Loud Hailer"でボーカルをやっているロージー・ボーンズが参加しているわけだが、このおねーちゃんなかなかすごい。歌を聴かせるというより、ほとんどアジテーションだ。
で、彼女の他にもう一人、どっかのおじさん(誰?)もボーカルとして参加している。誰だかわからないけど彼のおかげで、"Morning Dew"とか"Shape Of Things"なんて今までライブで聴いたことのないJeff Beck Group時代の曲をやってたり、おまけに"Superstition"とか、前回もライブでやっていた"Little Wing"がボーカル入りで聴けたりなんてのが嬉しい。その他いつもの"Big Block"とか"Cause We've Ended As Lovers"とか。"Beck's Bolero"を後半に聴くのも新鮮な感じだ。

最後は新作から"Right Now"、でアンコールに"Little Wing"と"A Day In The Life"で終了。実は"Led Boots"がなかったのがちと残念だったのだが、いやぁ何だかいつもにましてアグレッシブなギターでカッコえかったっすわ。
というわけで、8/18にカリフォルニアで行われたライブについてのレビューに書かれているセットリストから判断するに、本日のセットリストはこうだ。

  • The Revolution Will Be Televised
  • Freeway Jam
  • Lonnie on the Move (Lonnie Mack cover)
  • Live In The Dark
  • The Ballad of the Jersey Wives
  • You Know, You Know (Mahavishnu Orchestra cover)
  • Morning Dew
  • A Change is Gonna Come (Sam Cooke cover)
  • Big Block
  • Cause We've Ended As Lovers
  • O.I.L.
  • Scared For The Children
  • Beck's Bolero
  • Shapes Of Things
  • Rollin' and Tumblin'
  • Superstition
  • Right Now

(Encore)

  • Little Wing
  • A Day In The Life

終わったのが午後9時前。相変わらず遠回りで(有料道路を経由せず)案内するナビに惑わされてダウンタウンをびくびくしながら抜け、それでもなんとか無事に帰宅できたのでありました。