野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

俺様担々麺オブ・ザ・イヤー決定

朝9時半ごろに家を出て、実家のある鳥取に向かう。いつものように宝塚から西宮の間ぐらいは混んでいるがそれ以外は特に渋滞もなく、3時間少々、12時半ぐらいに鳥取市内に入った。前々から行きたいと思っていた担々麺の店「蒼雲」で昼飯を食べた。今まで何度かトライしたものの休みだったり麺がなくなっていたり、というようなことばかりだったのだが、ついに悲願達成というわけだ。で、汁なし担々麺。

うむ、実に旨い。この寒いのに外で待たせやがってと思っていたが、その件については不問としよう。

さて爆買いCDの中での目玉はロリー・ギャラガーの5枚組ボックス・セットだ。

Rory Gallagher (Original Album Classics)

Rory Gallagher (Original Album Classics)

"Deuce"、"Calling Card"、"Top Priority"、"Jinx"そして"Fresh Evidence"の5枚のアルバムがセットになっている。この数週間これらを聴きまくっていたのでその感想を以下に記す。
Deuce

Deuce

まず"Deuce"。全体に地味な印象だが不思議な味わいがある。アコースティックな曲も多く、ちょっとZepっぽくもある。ロリー・ギャラガーといえばブルーズロック、なんてカテゴライズされることが多いと思うのだが、このアルバムでのブルーズ色はあまり感じられない。
Calling Card

Calling Card

次に"Calling Card"、5枚の中ではこれが一番好みだ。1曲目の"Do you read me"から「おおっ?」となる。まさにブルーズロック、というのがしっくりくるのだな。全体にディープパープルっぽく、特に"Moonchild"とか"Secret Agent"なんかはもう、そのまんまやないかという感じだ。ディープパープルのロジャー・グローバーがプロデューサーだったということと無関係ではあるまい。
Top priority

Top priority

で、"Top Priority"。いわゆる「ハードロック」になってきた。一発目の"Follow Me"なんかはもう、ちょっと戸惑ってしまうぐらいに元気いっぱい。5枚の中でこのアルバムだけがアコースティック曲が無いのだよな。でもハードな中にもどこかブルージーなテイストの残る"Philby"、"Keychain"、"Bad Penny"とか、印象的なリフの"The Watcher"、また、スローなブルーズの"Off The Handle"など、けっこう良い感じの曲もあって、なかなか侮れない。
Jinx

Jinx

さらに"Jinx"ではまた元気な"Big Guns"に"Bourbon"、そして"The Devil Made Me Do It"なんかははほとんどパンクだ。頭悪そうだけど嫌いじゃない。アコースティック曲も復活しているし、ドブロで弾き語りブルーズの"Nothin' But The Devil"なんてのもある。"Jinxed"の妖しい雰囲気も、後の3曲"Ride On Red, Ride On"、"Lonely Mile"、"Loose Talk"あたりのこれこそブルーズロックという感じも好みだ。"Top Priority"での「とにかくギター歪ましといたらええんやろ!」というのから少し進化して、バラエティが出てきたという気がする。
Rory Gallagher/Fresh Evidence by Rory Gallagher (2007-09-17)

Rory Gallagher/Fresh Evidence by Rory Gallagher (2007-09-17)

そして"Fresh Evidence"、これは"Calling Card"と良い勝負するかもしれない。オープニングの"Kid Gloves"がストレートなロックで油断していると、"Alexis"なんていうちょっとファンキーなのが入っていたりする。やっぱり頭悪そうな"Loop"なんてのもあるのだけど、これはどちらかというとハードでブルージーな曲の間でインタールード的に使われている感じがする。全体に音が分厚くなった感じがあるが、ブルーズ風味も強くなっており、実はブルーズ回帰とも言えるんじゃないかという気がする。
というわけで、なかなかお買い得な5枚組でございました。