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野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

けったいなおはなし

ニットキャップシアターが公演で『ねむり姫』をやったという。残念ながらわたくしは観ることが叶わなかったのだが、せめて原作でも、ということで。

表題作の『ねむり姫』を含む短編集、という体裁で、昔話・説話をベースにした創作という感じか。それにしても物語としてはいずれも奇妙なものばかり。セリフの部分は昔の言葉で書かれているのに、地の文はおかまいなしに現代語もばんばん使っていて、「プレスティージ」とか「ユニーク」なんていう横文字まで出てくる始末。それでもまあ地の文だけだから、なんて油断していると、たまにセリフにまでこんな言い回しが漏れ出てくることもあって油断がならない。これがまたなんとも異様な雰囲気を醸し出していて良いのですよ。
澁澤龍彦ってフランス文学者で評論家、ぐらいに思っていたけど、こんなけったいな小説を書いていたとは恥ずかしながら知らなかった。他にも読んでみなければなるまい。