野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

走れハロウィン

北大路 ケメ子大先生がまた新刊を!
いやほんと、昼間からおビール飲んで相撲見て連続ドラマに文句言ってるだけでも相当に多忙なはずなのに、こうやってちゃっかり仕事をなさっているのだな。

『流されるにもホドがある』というタイトルの通り(?)、当節流行りのあれやこれやについて語る、という趣旨だ。これはもちろんケメ子大先生は流行というものとはおよそ縁のない(興味がない)生活をしていらっしゃるという前提があり、それは概ねその通りのようだが、その流行りモノの知らなさ具合は、実はこのわたくしもそう変わらないように思えて、少しばかり複雑な気持ちがしたことですよ。
いやまあそれはどうでもよろしい。とにかくこの、「知らないものについて無理やり語る」というのがポイントで、まさにケメ子大先生の面目躍如、比類なき妄想力が炸裂するわけですな。中でも、断片的に聞いた噂をもとに推測した『アナと雪の女王』のストーリーなんかは秀逸だと思う。残念なのは、わたくし自身もこの映画を観ていないため「答え合わせ」ができないということだ。
あと、日本にハロウィンが定着するまでの物語。「ハロウィンは激怒した」で始まり、あの有名な小説を換骨奪胎してしまったこの小品はもう、見事という他ない。
時折、流行りモノとはまったく関係ないネタを織り交ぜつつ繰り広げられる、妄想全開の与太話、今回も満喫させていただきました。