いつもの整骨院へ行った後、心斎橋筋をなんばに向かって歩いてみて今さらながら気づいたのは、むやみやたらとドラッグストアが多いということだ。だいたい50mおきぐらいにある。商店街の道を挟んで向かいに出している店もある。ダイコクドラッグ、サンドラッグ、マツモトキヨシといったあたりの店は、心斎橋からなんばにかけて複数(中には3軒以上)の店舗を出していたりする。中に入ってみればわかるが、これらはいわゆるインバウンド需要、すなわち訪日観光客、ことに中国人観光客をターゲットとしたものだ。中国人の店員を配したり、免税専門のフロアがあったりする。
このインバウンドバブル(少なくともわたくしはバブルだと思っている)がいつまで続くのかわからないが、これほどの投資をした彼らは、短期に上手くリターンを得て、退き際を見極め、いざとなったら素早く撤収、というようなシナリオを描いているのだろうか。それとも、今後10年以上はまだまだイケる、と考えているのだろうか。それはあまりにナイーヴにすぎやしませんか、と思うのだが。
などというのはまあ、大きなお世話だ。そんなドラッグストアたちのひとつに入って、血圧計(そんなものまで売っているのだ)を見た。前々から健康診断の度に、「要精密検査」や「要経過観察」には至らないものの、血圧が高めであることを指摘されてきた。そして今回の謎の頭痛事案においても尋常でない高さの血圧が観測された。この際であるから、自宅でいつでも血圧をモニターできる体制を取っておくのが望ましいと考え、血圧計を導入することにしたのだ。だいたい、上が170ですなんて言われっぱなしでそのまま次の健康診断まで血圧を測らない、なんてのはちょっと心穏やかには過ごせそうにない。
最初に入ったドラッグストアには、上腕で測る高級なタイプと、手首で測る安いタイプとが売られていた。いずれもオムロン製。そう、血圧計といえばオムロンだ。確立されたブランドというのは強いな。安い方のタイプで六千円強。うむ、と思って心斎橋筋の各ドラッグストアを覗きながら、上記のような感想を持ったわけだ。たまたま最初に行った店には血圧計があったのだが、実は血圧計を置いている店は少ない。わたくしの探し方が悪かっただけなのかもしれないが、少なくともぱっと見てすぐわかるようなところには置いてなかった。そんなわけで結局、千日前のビックカメラまで行った。ちなみにここでも、中国人観光客が免税レジの前で長蛇の列をなしていた。
ビックカメラはさすがに大型の家電量販店だけあって、血圧計は複数のメーカーと多くのモデルを取り揃えていた。有名ブランドのオムロンはやはり高い。NISSEIとかいう聞いたことのないメーカーのものはまたえらく安い。間をとってパナソニックの手首式にした。2500円ぐらいと、手頃な価格だ。
後で調べてみてわかったのだけど、NISSEIって日本精密測器のことじゃないか。わりとちゃんとしたメーカーだと思うのだけど、ずいぶん安いのな。でもまあ、パナソニック製で十分だ。
帰宅後にさっそく測ってみたら、147/88。まだだいぶ高い。さらに入浴後に測り直したら、今度は135/75。これでやっと、「やや高め」ぐらいか。ちなみに心拍数は少なめで、だいたい60前後。
明日から玉ねぎ食って酢でも飲もうか、と思ったりしているところだ。