野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

大阪に羆はいませんからね

映画『マンハント』が公開中ですな。
原作は西村寿行の『君よ憤怒の河を渉れ』と。おお、これずいぶん昔、たぶん高校ぐらいの時に読んだぞ、でも全然内容覚えてないなあ、ということで読み直してみることにした。

君よ憤怒の河を渉れ (徳間文庫)
 

そこで判明したのが、実はこの本は読んだことがなかった、ということ。他の西村寿行作品はいくつか読んでいたので、勘違いしたようだ。
読んだことは無かったのだけど、どうもこのストーリーには既視感があるな… と思ったら、あれですね、『逃亡者』。あの主役は医者だけども、こちらは検事が、最初は強盗、さらに追加で殺人の冤罪で追われる羽目になる、という話。いやそれだけじゃない、なぜか北海道で羆と格闘するのは『レヴェナント』だし、患者として悪徳精神病院に潜入して薬漬けにされ、あわやロボトミー手術、なんてあたりはそのまんま『百舌の叫ぶ夜』じゃないか。
そんな感じで、まるでハリウッド映画のような展開に、「んなアホな」と思いつつも先が気になってどんどん読み進めてしまう。
ちなみに『マンハント』のトレーラーを見てみたけど、あちらは原作とずいぶん違う話になってしまってるような… まあ、ジョン・ウー監督って時点でもう、ねえ。