野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

Both sides of the sky

没後50年近くが経とうというのに、いまだにジミ・ヘンドリックスの未発表音源を含むアルバム、なんてのがリリースされたりしてますわね。そんな中で中島らも先生の新刊?!と思ったら、過去のエッセイ、小説、詩などのコンピレーション。お題は「恋」。つまりタイトルの『世界で一番美しい病気』とはすなわち恋のことであると。

世界で一番美しい病気 (ハルキ文庫)

世界で一番美しい病気 (ハルキ文庫)

人類のほとんどがこの病気に罹患し、未だ有効な治療法は見つけられていない。上手いこと言いますな。
恋愛についてのらも先生の思想ならびにその実践というのがもう、ストイックにしてエクストリームとしか言いようがない。いや、おっしゃることはごもっともであるけれども、そこまで思い詰めなくても良いですよね、と言いたくなるが、それこそがまた彼の中島らもたる所以なのであるなあ。
読みながら、「なんとなくどこかで聞いたことのある話だな…」と感じたがそれは当然のことで、基本的に過去の諸々の作品からのコンピレーションであり、それらはほぼすべて読んだことがあるものばかりだからだ(あまり内容を覚えてなかったけど)。
らもさんもジミヘンも、やっぱり天才だよな、と改めて思ったことでありました。