野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

カッパの祟りとかその他いろいろ

あれま小野不由美さんの新作ですか。そんなもんよりとっとと『十二国記』の続きを書いてくださいよ、と思いながらも『営繕かるかや 怪異譚』に手を出す。

いや、怖いよこれ。勘弁してくれよ。夜中にトイレ行けなくなるよ。いま住んでるマンションは大丈夫だけど、盆休みに実家帰ったら、ちょっと辛いもんがあるよこれ。袖廊下の奥にある部屋の前に箪笥を置くなんてやめてくれよ。でその部屋の襖が閉めても閉めてもいつのまにか勝手に開いてるとかさ。
適切な手入れをされない古い日本家屋ってのは、何かと問題を起こすんだろうな、知らんけど。それを解決するのが営繕屋の尾端というどこかトボけた青年、てわけだ。尾端くん、別段「視える人」ではない。霊能者でも陰陽師でもない。家屋の不具合を修繕するだけだ。ただ、何となく障りがあるのはわかって、なぜかその解決方法を知っている、でもどういう理屈なのかはわからない、というのが面白い。
ビビりながらも大変楽しく読みました。でもそろそろ『十二国記』を再開されてはいかがでしょうか、小野先生。