「尾籠な話で恐縮」という言い回し、わたくしも時々使うのだけども、ルーツ(んな大層なもんでもないが)が三島由紀夫だとは知らんかった。なんでも日記に書いていたのだとか。本人しか読まんはずの日記で、誰にも恐縮しとんねん!と三浦しをん先生は突っ込む。まあ確かにね。
本当の日記というものを書いているという人はいまどれくらいいるのだろう。日記を書く動機というのはいろいろあるのだろうけど、昔は本当に日記帳にちまちま書くしかなかったいわゆる「日記」は、現代ではそのかなりの部分がこうしたオンラインのテクストに置き換わっているのだろうなあ、と思う。そしてしをん先生がウェブ日記として発表していたテクストは今こうして『ビロウな話で恐縮です日記』として書籍化されている。
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2018/05/27
- メディア: 文庫
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