神学というのはいったい何を研究するのかというと、「ピンの上で天使は何人踊れるか」なんていうことを議論するのだそうだ。アホちゃうか、と思ってしまうが、実際のところこのピンの上で云々というのはどちらかというと、スコラ学をディスるためのネタ、という側面もあるらしい。あいつらこんなアホみたいなことを必死で議論して何の役に立つんや、てな感じで。しかしどうやら神学というのは、その研究成果がそのまま俗世間で何かの役に立つ、というものではなく、何かについて考えたり議論したり研究したりするための技法の体系、のようなものであるらしい。その「何か」は、俗世間において直接に役に立つものであるかもしれないし、ピンの上で踊れる天使の人数のように、クソの役にも立たないものでもあり得る。しかし、「神学は人間をトータルに取り扱うから、人間の営みには全部神学的なアプローチができる」のだそうだ。なるほどね。
佐藤優氏が、母校の同志社大学神学部で特別講義を行った、その書き起こしが『新・学問のすすめ』だ。
新・学問のすすめ 脳を鍛える神学1000本ノック (文春文庫)
- 作者: 佐藤優
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同志社大学って社会人向けの講座があるのか。
全10回が30,000円で、マサルちゃんの講義が聴けるんなら、ちょっと行ってみたい気もするなあ。