ああまた「ビブリア古書堂」シリーズですか。これ、読んだやつかな?最近出たばっかりっぽいから、たぶんまだ読んでないな。ん、『扉子と不思議な客人たち』?扉子って誰よ?
などと言いながら結局は買う。このシリーズはもうええよな、といつも思うのだけど。
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/09/22
- メディア: 文庫
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今までこのシリーズはやたら込み入った謎解きと独特のラノベ臭のせいで、いろいろひっかかるものがあったのだけど、今回はその辺がちょっと解消されている気がする。それは、栞子さんが現在の2018年から2010年当時を振り返って、その頃のエピソードを娘に語る、という形式を採用しているせいなのか、あるいはこの著者の作風が少し変わってきたせいなのか、その辺はよくわからない。が、今までよりだいぶ読みやすくなったというか、端的に言って面白かった。ああ、栞子さんが書物に関するマニアックな知識を活かして人並みはずれた推理力で、複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、様々な謎や 疑問を徹底的に究明する、という感じではなくなっている、というのもあるな。本に対する偏愛ぶりがあまりにも自分に似ていて、かつやたら勘の良い娘・扉子に戸惑うシーンが散見されるのが、何というかザマみろ的な感じで地味に爽快なのだ、という気がする。いやあ、性格悪くてすみません。