野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

蕎麦と酒と麻婆豆腐

奈良の千代酒造様にて酒蔵見学をさせていただきまして。一般には公開してないのだがそこはそれ、友人の某Jさんルートで、飲食店関係のみなさまのための見学会みたいなのに潜り込ませてもらって。潜り込んだ、っていってもわたくしども一般人枠が5名、飲食店関係のみなさまとほとんど人数は変わらないのだけど。Jさんあなたはいったい何者なの?
とりあえず近鉄南大阪線尺土駅に11時集合。せっかくなので美味い蕎麦屋で昼食を摂ってから、ということになったのですな。當麻寺のすぐ近くにある薬庵という店だ。
せいろ蕎麦と田舎蕎麦があるのだが、わたくしはせいろ蕎麦を選んだ。

うーむ、美味いじゃござんせんか。実は蕎麦の前にふろふき大根も食べたのだけど、焼き味噌がついてたりなんかして、こいつがまたたまらんの。写真は無いけどね。酒が欲しくなるやつですわ。あとそばがきを2〜3人ずつでシェアして食べたが、これお腹にずしんとくるのよな。

これもまた美味かったけどねー。
さていよいよ本命の千代酒造さんへ、千代酒造といえば、わたくしのフェイバリットである篠峯の蔵元さんなわけで、そりゃもう期待は高まるばかりですよ。
いやもうそれで、堺社長じきじきに案内していただき、えーそんなとこまでいいんですか、てなとこまであれこれ見せてもらって。
恥ずかしながらわたくし今回初めて知ったのだけど、千代酒造で自家栽培の米を使ったのが「櫛羅」、それ以外のやつが「篠峯」なんですな。ほお〜。酒蔵の2階で、堺さんおもむろにシャッターをあけると、屋根越しに葛城山昨年の11月に登ったばかりだ)が見える。この葛城山の別名が、「篠峯」なのだそうだ。なんと、そうだったのか!
蒸したり発酵させたり絞ったり、といろんな工程を見せてもらい、最後には試飲も。それも、全部種類の違う(米の違いやら酵母の違いやら醸造年度の違いやら)生酒の4合びん8本を開けるという太っ腹!いわゆるところの「水平飲み」と「垂直飲み」が両方できるという、いやだんさんぜーたくでんなあ。蔵の中であーだこーだ言いつつ立って飲んでいるうちに少しばかり酔っ払ってきた。蔵の中はさすがに冷えるので、座敷に移動しましょう、てなことになり、暖かい座敷でひとしきりダラダラと飲むわけです。

堺さん、話し出すと止まらん系の人ですな。とても面白い。そんなことをやっているうちに陽が傾いてきた。それではぼちぼちこの辺でおいとまを、てなわけでいやどうもほんとありがとうございました。
今回の見学会のアレンジをして、さらに駅と蕎麦屋と酒蔵の間での送迎までしてくださった酒販店のFさんにも大変お世話になりまして。ついでなので帰りに駅まで行く途中にFさんのお店に寄ってもらって、みんなそれぞれ好みの篠峯を買い込んだ。へへへ。
近鉄(今度は大阪線)でとりあえず鶴橋まで。電車を降りたら当然ながらめっちゃ焼肉の匂いがする。「腹減った!」とみんな騒ぎ出し、とりあえず環状線で大阪へ。総勢6名でどこ行くよ?と協議の結果、イーマの上に入っている中華屋へ行くことにした。華中華、という店だ。わたくしその存在すら知らなかったのだが、なかなか良いぞこの店。前菜にとりあえずザーサイ、砂肝、よだれ鳥。そして麻婆豆腐は二人前にして、辛さ「普通」と「辛め」にて。どっちも美味いが、わたくしは「辛め」の方が好みだった。

6人っていうのは中華を食べる人数としては理想的と言っても良いかもしれない。まあ実にあれこれと貪ったものだ。ほんの数日前にも上海で貪ったくせに。最後にあんかけ炒飯でとどめを刺すべきかどうか、については激しい論争が巻き起こったが、じっくりと検討を重ねているうちに満腹になったので、デザートで終了することになった。杏仁豆腐がまた、美味いなオイ。
てなわけで、いや実に充実した日曜日でございました。さて買ってきた篠峯、いつ飲んでこましたろか。